• 更新日:2024/09/24

昨今、金融や税制など、お金に関する知識をつけたい人が増えています。それに伴い、お金に関する専門家である「FP(ファイナンシャルプランナー)」の資格が注目されています。FPになるためには、国家資格または民間資格を取得する方法があります。

この記事ではFPを取得したいと考えている人に向けて、それぞれの資格の違いや、効率のいい取得の仕方などをわかりやすく解説します。ぜひ役立ててください。

このページを簡潔にまとめると・・・

  • FPの資格には、国家資格である「FP技能士」と民間資格である「AFP」と「CFP®」がある。
  • FPは幅広いお金の知識が必要で、FP技能士試験は6科目から出題される。
  • FP資格は、就職・転職にも家計管理にも役に立つ。

FPは国家資格も民間資格もある

FPの資格には、国家資格である「FP技能士」と民間資格である「AFP」と「CFP®」があります

資格取得条件は異なりますが、2級FP技能士に合格していれば、所定の手続きをすることでAFP資格認定が受けられるなど、無関係なものではありません。

「FP技能士」と「AFP」、「CFP®」について詳しくは、以下で解説します。

国家資格のFP技能士とは

FP技能士は、NPO法人日本FP協会と一般社団法人金融財政事情研究会が実施する、FPに必要な知識に関する国家試験です。ここからは、国家資格であるFP技能士について、概要やレベル毎の受検資格などを解説します。

FP技能士の概要

FP技能士の資格には、難易度ごとに3級・2級・1級があります。試験は、3級の場合、全国のテストセンターにてお好きな日を選んで受検できるCBT試験です。2級と1級は年3回(1月・5月・9月)実施され、学科試験と実技試験の2科目で構成されています。3級CBT試験は受験希望日の数日前まで受検申請が可能で、合否は試験日の翌月中旬にWebサイトで発表されます。2級・1級試験は2ヵ月前頃から願書受付が始まり、合否は試験後1ヵ月半ほどで発表されます。

合格ラインは、どの級であっても正解率6割程度です。

  • ご注意ください!(2024年8月更新)
    2級FP技能検定は2025年4月1日(火)より全国のテストセンターで随時受検ができるCBT(Computer Based Testing)試験へ移行されます。
    これに伴い一斉方式のペーパー試験は、2025年1月試験(FP協会)または2025年5月試験(きんざい)をもって終了となる予定です。
    なお、出題形式や合格基準に変更はありませんが、CBT試験のお申込みはWeb申請のみとなります。

    試験についての詳細は下記をご確認ください。
    日本FP協会 https://www.jafp.or.jp/
    一般社団法人金融財政事情研究会(きんざい) https://www.kinzai.or.jp/fp

FP技能士の受検資格は、それぞれの級によって異なります。実務経験や、他の資格取得が条件になっている場合もあるため、前もって確認しておきましょう。

詳しい受検資格については、公式HPで確認できます。

参考:受検資格と申請方法|一般社団法人 金融財政事情研究会


FP技能士の受検資格

FP技能士3級の受検資格

FP技能士3級の受検資格は、「FP業務に従事している者または従事しようとしている者」です。これから学習しようと思っている人であれば当てはまるため、実務経験などがなくても誰でも受検可能です。

誰でも受検可能であるとはいえ、受検範囲は広く、日常で役立つ知識ばかりです。さらに、国家資格であることに変わりはなく、履歴書などへの記載もできます。


FP技能士2級の受検資格

FP技能士2級の受検資格は、以下4つの条件のうちいずれかを満たす必要があります。

  • FP技能士3級取得
  • 実務経験2年以上
  • 日本FP協会が認定するAFP認定研修を修了
  • 厚生労働省認定金融渉外技能審査3級の合格者
実務経験については自己申告制で、金融機関や保険会社での勤務など、FPの業務に関連するとみなされるものであれば申告可能です(ただし、虚偽・不正が発覚した場合は、試験の中止、合格の取消しを行う場合があります)。
また、FP技能士2級は、民間資格であるAFPの資格審査試験としても認められています



FP技能士1級の受検資格

FP技能士1級は、学科試験と実技試験でそれぞれ受検資格が異なります。学科試験の受検資格は、FP技能士2級を取得している者で実務経験が1年以上ある者か、実務経験が5年以上ある者、または厚生労働省認定金融渉外技能審査2級の合格者で、1年以上の実務経験を有する者です。

さらに、実技試験を受けるには、以下の受検資格が必要です。

1)日本FP協会認定のCFP®認定者

2)日本FP協会のCFP®資格審査試験に合格したが認定されていない者

3)金融財政事情研究会実施の1級FP技能検定 学科試験の一部合格者

4)1級FP技能検定合格者

5)金融財政事情研究会実施の普通職業訓練短期課程金融実務科FP養成コースを修了した者で1年以上の実務経験を有する者


CFP®認定者であれば、学科試験が免除され、実技試験のみの合格でFP技能士1級を取得可能です。


民間資格のAFP・CFP®とは

AFP(アフィリエイテッド・ファイナンシャル・プランナー)とCFP®(サーティファイド・ファイナンシャル・プランナー)は、日本FP協会が認定しているFPの民間資格です。

AFPは、専門的な知識はもちろん、実践的な能力があるかどうかも重要となる資格です。国家資格のFP技能士よりも、実践で必要となる提案力などが必要とされます。

また、CFP®の方が難易度は高く、さらに国際資格として認められているため、欧米を中心に世界的に認知されています。CFP®の資格はいわばプロフェッショナルの証です。

FPが扱う6分野

FPは、日常生活に関わるお金について幅広い範囲での相談を受ける職業です。そのため、金融や税制を始め、保険や不動産などの広い範囲の専門知識が必要となります。具体的には以下の6科目がFP技能士試験で出題されます。

ライフプランニングと資金計画
不動産
タックスプランニング
相続・事業承継
金融資産運用
リスク管理


詳細は以下の記事をご確認ください。

FP資格を取得するメリット

ここまで、FPに関する資格について詳しく解説しました。ここからは、資格を取得することによって得られるメリットについて解説します。

就職や転職で活かせる

FPの資格は、保険会社や証券会社、銀行など、金融関係の会社への就職や転職に活かせます。資格を取得していることで、一定のスキルがある証明になるため、未経験よりも有利です。

また、会社によっては資格手当がつくこともあり、給料面での優遇も期待できます。

家計管理に役立つ

FP資格取得に必要な知識は、資産運用や税金対策など、自分のお金の管理にも役立てられる知識ばかりです。そのため、マイホームの購入、保険加入、将来の資金計画など、日常生活にかかわる様々な場面で役立てることができます。

FPに向いている人

前述したとおり、お金についての知識が幅広く必要となるFPですが、どんな人が向いているのでしょうか。以下では、FPに向いている人の特徴について解説します。

人と話すのが好き

FPの業務は、様々な人と接する機会が多く、コミュニケーション能力が必要です。顧客一人ひとりの希望を聞き取り、最適な提案をする必要があります。

また、お金に関することについて任せてもらうためには、顧客との信頼関係を構築することも大事です。誰とでもコミュニケーションをとるのがうまい人は、FPに向いているでしょう。

数字に強い

FPの業務は、金額計算やデータの読み取りなど、常に数字と関わります。そのため、数字に強い人でなければ難しい職業です。

正しく計算できなければ、誤った提案をしてしまう可能性もあるため注意が必要です。

秘密を守れる

FPは、顧客の個人情報を扱う仕事です。特に、資産や金融に関する情報は、個人や企業にとってデリケートな情報です。大切に扱わなければなりません。

そのため、口外しないことはもちろん、守秘義務は必ず守る必要があります。秘密を守れる人でなければ、FPはもちろん、顧客対応を行う仕事には向いていません。

FP資格はどれを目指せばいいのか

国家資格と民間資格があるFPの資格ですが、どれを目指せばいいのでしょうか?自身の目標も考慮した上で、以下の方法を参考にしてください。

効率的に取得するならFP技能士2級を目指す

これからFPを目指すという人は、まずはFP技能士2級から目指すのがおすすめです。国家資格であるため、一生ものの資格になるほか、日常生活でも役立ちます。履歴書などにも記載できる資格のため、就職や転職にも活用可能です。

また、FP技能士2級は、AFP資格の審査試験でもあるため、AFPの取得も同時に目指せます。

FP技能士1級・CFP®はスペシャリストへの道

FP技能士1級とCFP®を取得するには、どちらも一定以上の実務経験と学習の継続が必要です。FPのスペシャリストとしてFP技能士1級とCFP®をとりたいと考えている人は、まずはFP技能士2級・AFPを取得し、実務経験を積むことからスタートしましょう。

FP技能士1級とCFP®は、どちらもFPとして実力を示すことのできる最高峰の資格です。FP技能士2級やAFPを目指しながらしっかり基礎を固めることで、ゆくゆくはFP技能士1級やCFP®も目指せるように経験を積むといいでしょう。

まとめ

国家資格であるFP技能士と、民間資格のAFP、CFP®について解説しました。これからFPを目指したい人は、国家資格として生涯保有できるFP技能士2級から目指してみることがおすすめです。記事の内容を参考に、是非資格取得を検討してください。

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この記事の監修者は生涯学習のユーキャン

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よくある質問

FPは独学で合格できる?

独学での合格は可能ですが、教材選びに手間がかかる、法改正情報の収集に時間がかかる、受検資格の要件を満たすのが難しいといったデメリットがあります。手堅く合格を目指すなら通信講座がおすすめです。

FPの年収は?

FPの年収は、1,000万円を超える人もいれば、一般的な会社員と同程度の人もいるなど、働き方によって大きく異なります。

FP試験の申込み方法は?

個人の方がファイナンシャル・プランナー資格試験を受検するには、「受検申請」という手続きを行います。受検申請は、書面の受検申請書を郵送する方法と、インターネットで手続きをする方法の2種類があります。

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