FP技能士、AFP、CFP…同じFP資格なのに違いは何? 目指すならどれ?
「ファイナンシャルプランナーの資格には興味があるけれど、なんだか種類が色々ありそう。どこから目指せばいいの?」と迷っている方も多いのではないでしょうか。資格の種類や、初心者の方がまず目指したい資格について解説しましょう。
FP3級の試験は、これまで年3回のペーパー試験で実施されていました。しかし、2024年4月から、原則としてCBT試験へと移行することが決まっています。この記事では、FP3級で採用されるCBT方式とは何なのか、FP3級試験のCBT方式で変更された点や変わらない点などを解説します。ぜひ、参考にしてください。
FP3級の試験をCBT方式で受けられるのは、2023年11月1日からと2024年4月4日からの2パターンに分けられます。FP3級試験を行っている機関は「きんざい(金融財政事情研究会)」と「日本FP協会」の2つで、機関によっていつからCBT方式での試験を実施するかは異なります。
きんざい(金融財政事情研究会)では、CBT方式での試験への申し込みは2023年10月1日の12時より受付が開始しており、2023年11月1日からCBT方式での受検が始まっています。また、2023年度はCBT方式での試験だけでなくペーパー試験も開催されており、受検できる回数が増えているため挑戦しやすくなっています。
日本FP協会では、2024年4月4日からCBT方式での受検が行われます。CBT方式での試験への申し込みは、2024年4月1日の10時より始まります。日本FP協会では、申請日の3日後から最長で当月を含まない3ヵ月後の末日まで試験日を選択できるため、自分の都合のいい試験日を選択することが可能です。
FP3級の試験は、2024年1月まではペーパー方式で会場試験が実施されます。2024年1月28日に行われるペーパー試験を最後として、会場で実施されるペーパー方式の試験は廃止されます。2024年2月以降は、原則としてCBT方式での試験に全面移行する予定となっているため、ペーパー試験を受けたい場合は早めに受検するといいでしょう。
FP3級で採用されるCBT方式とは「Computer Based Testing」を略したもので、ペーパー試験ではなくコンピューターで試験を受ける方式です。試験会場のコンピューターに表示される問題を解いていく方式で、ペーパー試験とは以下のようなポイントに違いがあります。
CBT方式は、全国約215地区にある約330会場のなかから自分で好きな会場を選べるという特徴があります。現在行われているペーパー試験方式では、受検する地区は選択できましたが、会場までは選ぶことができませんでした。試験を実施する機関が会場を決めるという方式だったため、自分の希望とは異なる会場が指定されるケースも少なくありません。
しかし、CBT方式では受検したい会場を自ら選べるため、自宅から近い会場や駅から近い会場など、アクセスしやすい会場を選択できます。受検できるCBTテストセンターは全国各地に設けられており、試験日の3日前までなら会場の変更も可能となっているため、受検する人にとっては利便性が高くなっています。
CBT方式では、自分の好きな時期や都合のいいタイミングで受検できます。ペーパー試験方式では、受検できる時期が決められており5月・9月・1月という年3回しか受検できませんでした。そのため、仕事が忙しい時期に被っていて十分に対策ができないという場合もあるでしょう。
しかし、CBT方式ではCBTテストセンターが開いていればいつでも受検できるため、自分の都合に合わせた受検がしやすいでしょう。仕事の繁忙期を避けて受検する時期を選んだり、試験勉強を十分にして合格できそうなタイミングを狙ったりできます。
ただし、試験は365日いつでも受けられるわけではなく、休止期間があります。きんざいと日本FP協会では休止期間が異なるため、事前に確認しておきましょう。
CBT方式は受検する人の利便性が向上するだけでなく、災害や感染症などにより試験中止のリスクが軽減されるため、FP3級の試験だけではなく他の資格試験にも少しずつ導入されているようです。たとえば、以下の試験資格が挙げられます。
FP3級試験がCBT方式に変更されることで、学科試験の時間や申請方法、受検票の有無などが変更されます。CBT方式で変更される点は、以下のとおりです。
FP3級試験がCBT方式に変更されることで、2024年度から学科試験の時間が90分に短縮されます。現行のペーパー試験方式では、学科試験の時間は120分、実技試験は60分となっておりじっくりと問題に取り組む時間がありました。
しかし、CBT方式になることで30分短縮されるため注意が必要です。詳しくは後述しますが、出題形式や出題数などに変更はなく、試験時間のみが短縮されるため時間配分や問題を解くスピードなどに気をつける必要があります。
CBT方式に変更されることで、申請方法も変更になりネット申請のみとなります。きんざい、もしくは日本FP協会のホームページを経由してネット申請する必要があるため注意しましょう。
現行のペーパー試験方式の場合は、ネット申請だけでなく申請書郵送、データ申請(団体のみ)にも対応していました。しかし、CBT方式に移行することにより、受検申請はネット申請で行うため間違えないようにしましょう。
CBT方式に変更されることで、受検票も廃止されます。現行のペーパー試験方式では、顔写真を貼り付けた受検票を持参して、本人確認をするという形でした。
しかし、CBT方式の場合は受検票が送られてこないため、受検当日は本人確認に使える公的証明書類を持参する必要があります。運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなどの顔写真付き公的証明書類を持参しましょう。公的証明書類を忘れた場合には、欠席扱いとなり受検できません。
FP3級試験がCBT方式に変更された場合でも、変わらない点があります。FP3級試験がCBT方式に変更になっても、変わらないポイントは以下のとおりです。
CBT方式に変更になっても、出題形式や問題の数、合格基準点などに変更はありません。現在のペーパー試験方式と同様に、ライフプランニングと資金計画・不動産・金融資産運用・リスク管理・相続、事業承継の6つの分野から出題され、学科試験の問題数は60問となっています。
合格基準点もペーパー試験方式から変更はないと発表されています。各機関の合格基準点は以下のとおりです。
FP3級試験がCBT方式に変更されたからといって、各機関の実技試験の内容に変化はありません。ただし、受検機関によって試験内容は異なります。そのため、FP3級試験を受検する際には、各機関の実技試験の内容を把握しておきましょう。
きんざいの場合は、個人資産相談業務もしくは保険顧客資産相談業務の科目のうちどちらか1つを選択して受検します。事例形式で5題出題される点も変更なしです。日本FP協会の場合は、資産設計提案業務が実技試験の内容となっており、出題数は20問です。
FP3級試験をCBT方式で受検する際には、注意したいポイントがいくつかあります。まずは、試験問題の持ち帰りができない点です。試験問題はテストセンターのパソコンの画面上に表示されるため、試験問題を持ち帰って解答が合っているか確認することはできません。また、試験前に配布されるメモ用紙も試験終了時に回収されます。
また、問題用紙は配られないため書き込みができません。問題のポイントとなる部分にチェックを入れたり、メモをしたりといったことができないため、問題を解くための作業が制限されます。複雑な文章の問題でもメモや線を引きながら読み解くことができないため、時間がかかってしまう可能性もあります。
FP3級試験は、きんざいの場合2023年11月1日から、日本FP協会の場合2024年4月4日からCBT方式での受検が可能です。また、2024年2月以降は原則としてCBT方式へ全面移行する予定となっており、申請方法や学科試験の時間、本人確認の方法などが変わるため注意しましょう。
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2つの団体では、同じファイナンシャル・プランニング技能士資格を取得することができますが、試験問題の一部が異なります。試験日、受検資格、学習範囲、学科試験問題はいずれも同じですが、実技試験の問題が異なります。
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