FP技能士、AFP、CFP…同じFP資格なのに違いは何? 目指すならどれ?
「ファイナンシャルプランナーの資格には興味があるけれど、なんだか種類が色々ありそう。どこから目指せばいいの?」と迷っている方も多いのではないでしょうか。資格の種類や、初心者の方がまず目指したい資格について解説しましょう。
CFP®とは、世界中で導入されているプロフェッショナルのFPの資格です。この記事では、CFP®の資格を取得したいと考えている人に向けて、CFP®資格の概要や資格取得の流れを解説します。また、FP技能士やAFPとの違い、受験資格、合格率、資格の活用方法などについても解説します。CFP®について理解を深めたうえで資格取得を目指すために、ぜひ役立ててください。
CFP®とは、世界の25の国と地域で導入されており、FP資格の中でFP1級と並び最もレベルが高いとプロフェッショナルのFPを認定する資格です。「CFP」は「Certified Financial Planner」(サーティファイド ファイナンシャル プランナー)の頭文字をとったものです。
日本国内で受験できるCFP®試験は、FPの国際組織である「FPSB」と「日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(日本FP協会)」の業務提携契約に基づいて実施されています。
CFP®には、FP技能士やAFPとどのような違いがあるのでしょうか。以下でくわしく解説します。
FP技能士は日本の国家資格であり、資格が有効なものとして認められるのは基本的に日本国内のみです。それに対してCFP®は、国際組織であるFPSBが認める民間資格です。FPSBは世界的な組織であり、導入されている25の国と地域で通用します。また、FP技能士の資格は一度取得すれば更新は不要ですが、CFP®には期限があるため一定期間ごとの更新が必要です。
FP技能士の試験は「日本FP協会」と「金融財政事情研究会(きんざい)」の2つの機関が実施しています。一方、国内でCFP®の試験を実施しているのは、「日本FP協会」のみです。
ちなみにFP技能士の資格には1~3級があり、CFP®の資格はFP技能士の資格の1級に相当します。
AFPとCFP®は、いずれも日本FP協会が認定している民間資格です。ただし、CFP®は国際資格であるのに対し、AFPは基本的に日本国内のみで通用する資格です。
また、AFPとCFP®を比較すると、難易度が異なります。CFP®はFPの資格の中で最もレベルが高いとされており、取得の難易度が高い資格です。CFP®と比較すると、AFPは取得しやすい資格といえます。なお、CFP®を受験する条件の1つとして、AFPの資格取得があげられています。
単に試験に合格するだけでは、CFP®の資格を取得できません。CFP®の資格を取得するには、CFP®認定者になる必要があります。
CFP®認定者になるには、研修の修了や実務経験などが必要です。CFP®認定者になるための手順は以下のとおりです。
1.CFP®試験(全6課目)に合格する
2.「CFP®エントリー研修」を修了する
3.実務経験を3年以上積む
4.登録申請を行う
手続きが完了すると、正式に資格が認定されます。
CFP®試験を受験するには、一定の受験資格を満たしていなければなりません。まず日本FP協会が認定しているAFPの試験に合格し、AFP認定者になっていることがあげられます。
また、日本FP協会が指定する大学院において、所定の課程の単位を取得している必要があります。ただし、大学院の課程を修了してから7年以内にCFP®試験の全6課目に合格できなければ受験資格は失効するため、注意が必要です。
CFP®試験の概要を解説します。例年試験は年2回、全国各地で実施されています。
CFP®試験は、例年6月と11月に実施されています。2024年の第2回の試験日と出願期間は以下のとおりです。FP技能検定と試験課目はほぼ同じですが、1科目ごと時間割が分かれています。
【試験日】
・1日目:11月10日(日)
・2日目:11月17日(日)
【出願期間】
・インターネットによる出願:9月3日(火)~10月2日(水)
・書面による出願:9月3日(火)~9月17日(火)
CFP®試験の受験地は、札幌、仙台、水戸、宇都宮、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、富山、金沢、松本、静岡、名古屋、京都、大阪、松江、岡山、広島、高松、松山、福岡、熊本、那覇の24地区となっています。具体的な試験会場については、日本FP協会のホームページ上で出願開始日の午前10時に公表されます。受験会場の詳細は受験票にも記載されるため、受験票が届いたら確認しましょう。
CFP®試験は、6課目にわかれています。受験は1課目からできますが、CFP®の資格を取得するにはすべてに合格する必要があります。
CFP®試験の時間割をまとめると、以下のとおりです。いずれの課目も、試験時間は120分ずつとなっています。
【1日目】
時間 | 課目 |
9:30~11:30 | 金融資産運用設計 |
12:30~14:30 | 不動産運用設計 |
15:30~17:30 | ライフプランニング・リタイアメントプランニング |
時間 | 課目 |
9:30~11:30 | リスクと保険 |
12:30~14:30 | タックスプランニング |
15:30~17:30 | 相続・事業承継設計 |
CFP®試験の出題形式は、・四肢択一式(マルチプルチョイス方式)です。課目ごとに50問ずつ出題され、1問2点の配点で100点満点となっています。
CFP®試験の受験料は、1課目6,600円です。2課目以上同時に出願する際は、1課目追加するごとに3,300円がかかります。
受験料の支払い方法は、インターネットによる出願の場合、銀行振込み、クレジットカード支払い、コンビニ支払いのいずれかです。願書による出願の場合、銀行振込のみとなっています。受験料は、出願期間中に支払いましょう。
2024年第1回のCFP®の合格率は、6.5%(受験者数11,845名、合格者772名、全6課目に合格)でした。なお、6課目すべてに一度で合格した人数は、6課目一括の受験を希望した181名のうち20名で、合格率は11.0%です。各課目の合格率は30~40%程度です。
6課目すべてに一度で合格しようとすると、難易度は高めになります。着実に合格するためには、1課目ずつ合格を目指すとよいでしょう。
CFP®の資格取得には国際資格で信頼を得られる、「CFP®®認定者検索システム」に掲載されるというメリットがあります。
CFP®資格は、国内はもちろん、世界中で通用します。FPの資格の中で最高レベルであり、顧客からの信頼もさらに得やすくなる可能性が高いでしょう。国際的に活躍したい人にとっても有利に働きます。
CFP®認定者になると、日本FP協会のホームページ内の「CFP®認定者検索システム」に自分の情報を掲載できます。「CFP®認定者検索システム」は、信頼できるFPを登録し、相談者が検索できるようにしたシステムです。自分の情報を掲載できれば、新しい顧客とつながるきっかけになります。
CFP®資格を取得すれば、それまで以上に仕事の幅を広げられます。金融業界はもちろん、他のさまざまな業界においても役立てることが可能です。CFP®資格は世界的に通用する資格であり、海外と取引している企業やグローバル企業から評価されています。
また、すでに触れたとおり、「CFP®認定者検索システム」への情報の登録により、新しい顧客から相談される可能性が高まります。そのため、CFP®資格の取得後に独立や起業をする人も多いです。
CFP®資格は世界的に認められている資格であり、取得できればビジネスのさまざまなシーンで役立ちます。FPの資格を取得したいと考えている人は、最終的な目標としてCFP®資格の取得を目指すといいでしょう。
ユーキャンのファイナンシャルプランナー(FP)講座は、日本FP協会の認定講座です。講座を修了すると「2級FP技能検定」の受検資格を得られます。2級FP技能検定に合格すれば、日本FP協会に登録するだけで、AFPも取得でき、CFP取得の足掛かりとなります。
受講生の94%が初学者ですが、わかりやすい解説により無理なく勉強できてきます。法改正にも対応し、前回の試験の傾向を分析されているため、着実に合格を目指すことが可能です。講座を受講し、まずはFP2級とAFPの資格取得を目指しましょう。
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独学での合格は可能ですが、教材選びに手間がかかる、法改正情報の収集に時間がかかる、受検資格の要件を満たすのが難しいといったデメリットがあります。手堅く合格を目指すなら通信講座がおすすめです。
FPの年収は、1,000万円を超える人もいれば、一般的な会社員と同程度の人もいるなど、働き方によって大きく異なります。
2つの団体では、同じファイナンシャル・プランニング技能士資格を取得することができますが、試験問題の一部が異なります。試験日、受検資格、学習範囲、学科試験問題はいずれも同じですが、実技試験の問題が異なります。
ファイナンシャルプランナー(FP)は税金、保険、年金などの幅広い知識と視野を持ち、ライフプランの設計を行うお金の専門家。 有資格者は、金融・保険・不動産など、さまざまな業界で求められるため、就・転職が有利に!独立・開業も可能なほか、身につけた知識は日常生活でも役立ちます。
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