簿記2級とは?難易度・合格率など試験についてまとめて解説!
日商簿記は級によって平均合格率がかなり異なります。簿記2級の難易度や合格率はどのくらいなのか、ぼき2級試験について詳しく解説していきます。
経理の仕事に就きたいと考えている人なら、経理の求人募集の募集要項に「簿記2級」と記載されているのを目にしたことがあるのではないでしょうか。簿記2級は経理の仕事において必須条件とされることが多い資格です。
この記事では独学で簿記2級の試験対策をしたいと考えている人に向けて、出題範囲や独学で合格するためのポイントを紹介します。簿記2級の資格取得にぜひ役立ててください。
そもそも簿記2級とは、どのような資格なのでしょうか。ここでは、簿記2級検定の試験概要や求められるレベル、出題傾向などを説明します。それらを把握した上で、独学で取得可能かどうか判断しましょう。
簿記2級検定は日本商工会議所主催により、1954(昭和29)年11月から行われている検定試験です。近年はグローバル化やITの普及などをふまえ、2016(平成28)年度から段階的に出題内容の改定が行われています。具体的には、実務での使用頻度が高い内容の追加、実務でほとんど使用しなくなった内容の削除などです。
簿記検定の統一試験(ペーパー形式)は6月、11月、翌2月の年3回、実施されています。受験の申し込みは各地域の商工会議所で行いますが、申込期間や申込方法が地域によって異なります。受験を希望する地域の商工会議所で事前に確認しておきましょう。試験科目は商業簿記と工業簿記で、選択問題はなくすべて記述式で解答します。
それまでの統一試験に加えて、2020年12月よりネット試験が開始され、どちらも受けられるようになりました。ネット試験はパソコンを使う試験を指し、受けられるのは2級と3級のみです。受験は随時、日本全国のテストセンターで受けることが可能です。試験時間や出題範囲は、統一試験(ペーパー形式)と変わりません。
実際に独学で簿記2級検定に合格している人もいるため、不可能ではありません。ただし、人一倍の努力が必要です。年々難易度が高くなっていること、2016年度から大幅に内容が改定されていることなどを考えると、独学での合格は簡単ではないといえるでしょう。
地道に学習することはもちろん、効率的な学習方法を見つける必要があります。簿記2級合格に向けて、しっかりと戦略を練りましょう。
ここでは、独学で簿記2級に合格するための効果的な学習方法について説明します。
まず、簿記2級の受験勉強を始める前に、準備すべきものを紹介しましょう。
テキストや過去問題集よりも先に用意すべきは「計算機(電卓)」です。試験会場には電卓の持ち込みが許可されています。早めに使いやすい電卓を用意して操作に慣れておきましょう。打ち間違いを防ぐには、大きめのものがおすすめです。電卓を利き手とは逆の手で使いこなせるようになると、時間短縮に効果的です。
参考書や過去問題集は、必ず最新版を用意しましょう。年3回行われる試験に合わせて、参考書や過去問題集の内容も随時改訂されています。特に簿記2級検定は、2016年度以降大幅に出題区分の改定が行われているため、過去の参考書ではあまり役に立たないかもしれません。書店やインターネットで購入する際には、最新版であることを確認しましょう。
実際に学習を始める前に、試験日から逆算して、学習スケジュールを考えるのがコツです。
まずは学習期間をざっくり3つに分けます。参考書を読み込む期間、問題をくりかえし解く期間、そして仕上げの期間です。試験日まで何日あるのか、1日にどのくらいの時間を学習にあてられるのかを計算して、各期間に割く時間を振り分けましょう。
ここでは、簿記2級合格に向けての効果的な学習方法を説明します。独学で学習する際の参考にしてください。
最初の期間は参考書を読み込み、基礎知識を蓄えることに集中しましょう。まず、参考書の最後のページまで目を通して、簿記2級の概要をつかみます。わからないところがあっても構いません。最後まで読み進めることが大切です。
最後のページまで目を通したら、次は内容を理解することを意識しながら最初から読み返します。このときに、重要だと思われる箇所にマーキングしていきましょう。3回目は、マーキングした箇所を中心に読み込み、しっかりと内容を理解していきます。
基礎知識が身についたら、次の期間は過去問題をひたすら解くことに集中します。1問ずつ答え合わせをする、わからない問題は先に解答を読んでから再度問題にチャレンジするなどして、ひとつひとつ確実にものにしていきましょう。
同じような問題に何度もつまずく場合には、ノートに書き出しておきましょう。スキマ時間や試験の直前に見返すのに便利です。この期間になるべく多くの問題を解き、出題傾向に慣れておくことが大切です。
試験日の1~2週間前は、直前対策にあてます。それまで学習した内容を総復習したり、実際の検定試験に合わせて90分で過去問題を解いたりするなど、より試験本番を意識した対策に切り替えましょう。
模擬試験を受ける機会があれば、試験に慣れるために挑戦してみるのもおすすめです。
独学で簿記2級検定に合格するために覚えておきたい3つのポイントを紹介します。
簿記2級検定で出題される全5問のうち3問は商業簿記から、2問は工業簿記からの出題です。配点は各20点で合格基準は70点以上のため、どちらも均等に学習する必要があります。
「会社経理全般に応用できる商業簿記の知識と、原価計算を含む工業簿記の知識」を有することが証明でき、企業に求められる資格の第1位ともいわれるのが簿記2級です。取得後に資格を活かすためにも、商業簿記・工業簿記どちらにも苦手意識を持たないよう、マスターしましょう。
簿記2級検定試験の制限時間は90分です。本番では限られた時間の中で、より確実に点数を取るための戦略が必要となります。
前述のとおり、全5問のうち2問は工業簿記からの出題です。第1~3問の商業簿記は後回しにして第4問から取り掛かる、あるいは第1問の仕訳でウォーミングアップし、緊張を解いてから第4問に取り掛かるのがおすすめです。すべての問題にひと通り目を通して、確実に答えられるものから始めるのもよいでしょう。
本番のとき時間切れで悔しい思いをしないために、学習中にも時間配分を意識することが大切です。本番を意識してシミュレーションしてみましょう。過去問題を解くときにアラームをセットするなどして、見直しまで90分以内で行えるかを確認します。これを何度か繰り返すことでイメージトレーニングもでき、本番での緊張が軽くなるというメリットもあります。
注意したいのは、簿記2級検定はすべて記述式のため、誤字脱字は不正解となります。試験時間の90分をすべて問題を解くのに使うのではなく、少なくとも10分ほどの見直しタイムがとれるよう、時間の配分を行いましょう。
簿記2級は、出題区分の改定により年々難易度が高くなってきているといわれています。そのため、独学で勉強する場合は、綿密な学習スケジュールや厳しい自己管理が必要です。
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簿記2級は、出題傾向をしっかり把握することで確実に合格に近づくため、過去問対策は不可欠です。
過去問対策のコツは、例年の出題傾向を確認し、1年分の過去問を繰り返し解くことで、工業簿記の対策も重要です。
過去問題集は、最新で出題頻度の掲載があるものを選びましょう。
簿記2級のテキストは、改定後の最新の出題範囲に対応しており、本試験レベルの問題が載っているものを選びましょう。
独学では、不明点を自力で解決できず、勉強が進まなくなる場合も。独学では自信がない人は、厳選されたテキストで効率的に学習が進められる通信講座もおすすめです。
日本商工会議所は、難易度に差はないと発表していますが、最新の合格率はネット試験の方が高い傾向です。統一試験は試験回によって合格率・難易度に差が出ることもあるので、過去の試験傾向を確認しておくとよいでしょう。
経理の仕事には、会計処理や帳簿作成、決算処理があり、経理のできる人材の証明となるのが簿記2級の技能です。企業規模や業種を問わず、経理は必要不可欠。そのため、簿記2級の資格保有者は企業から求められ、重宝されます。
簿記2級は知名度・信頼度ともにバツグンで、時代に左右されない高いニーズがある資格。会社内での評価アップが期待でき、就職・転職にも有利にはたらきます。自営業の方や家計を見直したい主婦の方にも役立つスキルです。
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