宅建の難易度・合格率・合格点は?合格ラインを見極めて万全の準備を!
宅建試験の難易度や、合格するために効果的な勉強法などについてご紹介します。
国家資格の1つであり、不動産の仕事に大きく関わる「宅建士」の資格。
この記事では、どのくらいの勉強時間で合格できるのか、宅建の合格に必要な学習方法について紹介します。試験の合格率や配点などについても説明するので、資格の取得を検討している人はぜひ参考にしてみてください。
宅建の勉強時間は、初学者で独学の場合600時間以上、資格予備校に通う場合400時間が目安といわれています。宅建試験の学習経験がまったくない人や、法律・不動産系の資格試験に初めてチャレンジする方は、平均して500時間ほど勉強するケースも少なくありません。試験までに300~350時間程を確保しておくと安心でしょう。
ここでは、学習時間の目安をご紹介します。目安として参考にしてください。
宅建の勉強時間は、基礎知識や経験、能力によって差が生じます。法律や不動産業に関しての知識が全くなく、長期間の学習が必要な人の場合は、平均して500時間ほど勉強したケースが多いです。基礎知識がある場合は勉強時間も短くなり、少ない人では最低100時間程度の勉強で合格することも。特に、すでに試験を経験している人や、効率よく勉強できる人などはスムーズに合格が狙えるでしょう。そうではない場合、300~350時間程度の勉強量が必要です。
全体の勉強時間として300時間を目標にする場合、1日2時間なら150日となり、約5ヵ月かかります。最短でも3ヵ月から5ヵ月ほどの期間が必要です。長期的な学習計画を立てるのであれば1年間程度でスケジュールを組みましょう。しかし、資格試験の勉強は記憶がカギとなるため、可能であれば短期間で効率よく勉強したほうが有利です。
宅建試験は、毎年1回10月に行われます。逆算して5月ごろから勉強を開始するとよいですが、6~7月ごろから開始した場合でも合格は見込めるでしょう。宅建の受験申し込みは毎年7月ごろ受け付けています。最短で資格取得を考える場合、最低でも3ヵ月間は学習期間を設けることが合格へのカギです。
宅建は難易度が高い資格試験のひとつです。覚える範囲が広く、合格基準も毎年違います。年度によってはやや合格率が高い年もありますが、平均15~17%ほどの合格率です。具体的な合格ラインについては、以下の段落で詳しく解説します。
宅建の合格ラインは、実施された年により若干異なりますが、7割程度が合格の目安といわれています。試験は1問1点の配点で、全50問が出題されます。50点満点中35問程度の正答が平均的な合格ラインとなることが多く、合格するにはそれ以上を目指さなくてはなりません。確実な合格を目指すためには、35点以上が最低ラインです。
独学で合格を目指すためには、学習方法も工夫しなければなりません。限られた時間で効率よく勉強を進めるために、気を付けるべきポイントを解説します。独学での学習を考えている人は、以下の点を意識しながら学習計画を進めてみてください。
宅建の試験では、4つの項目からなる全50問が出題されます。出題科目による配点を確認し、重点的に勉強する科目を見つけましょう。
以上、計50問で50点満点となります。1問1点の配点方式なので、問題によって獲得できる点数は変わりません。試験方法は、4つの選択肢から選ぶ択一式です。
問題数や科目が少なく簡単そうに見えますが、広い範囲からの出題となるため、勉強する範囲も広くなります。そのため、科目を1つずつ徹底的に行うよりは、あらかじめ優先順位をつけ、配点が高いところから勉強しましょう。
資格試験などの勉強では、満点を目指そうとして、完璧に勉強しようとする人もいます。しかし、宅建試験では各科目の基準点が設定されていないため、完璧にしようとしないことが重要です。
無理に満点を目指して勉強の効率が落ちるよりも、点数が取りやすく、配点も多い項目で、確実に点数を獲得する方が効率的です。そのため、問題数と配点の多さを比較し、出題数が多い科目から優先しましょう。
宅建の試験勉強では、宅建業法を優先的に勉強するようにします。宅建業法は、出題範囲も広く、配点も多く設定されています。十分な対策ができるよう、優先して取り組むことが大切です。
宅建は資格取得のため、多くの講座が開かれています。独学では難しそうと思われがちですが、決して不可能ではありません。
では、独学で宅建を目指す場合、どのような勉強方法で取り組めばよいのでしょうか。ここでは、効率的な勉強方法を紹介します。独学で宅建を目指す際は、参考にしてみてください。
まず、参考書を全て読み、試験内容の全体像を把握することが大切です。まったくわからないまま1つずつ進めていくよりは、全体像を把握しておいた方が、効率的に学習できます。最初は多少読み飛ばしながらでも、繰り返して読むことが重要です。
試験に出題される4科目の特徴も、しっかりと把握しておきましょう。科目ごとに特徴が異なるため、勉強方法もそれに合わせて変えていくことが必要です。それぞれの科目に合った方法を検討し、効率的に理解できるようにしましょう。
民法(権利関係)では14問出題され、宅建業法の次に問題数が多い科目です。法律に関する知識がまったくない場合には理解が難しい科目といえるでしょう。問題のパターンを覚えきるのも難しいため、しっかりと時間をかけて勉強すべき科目です。
宅建業法は、全50問中20問と、もっとも大きな比率を占める科目です。手続きや業務上の規制についての出題が主となり、暗記項目も多くなります。出題傾向が固定されているので、問題集や過去問でパターンを覚えておくと有利です。
法令上の制限は、全体像をつかみ、各用語やルールの意味を理解すれば問題はありません。図や表の暗記が多い科目ですが、まずはイメージ作りが大切です。直近の法改正が問題に影響しやすく、法改正されたばかりの内容は出題されやすいため注意が必要です。
税金の種類はとても多くありますが、覚える内容は少なめなので、確実に押さえておきましょう。土地や建物に関する統計データからも出題されるため、最新データを確認しておく必要があります。得点しやすい問題と得点しにくい問題がはっきり分かれるので、勉強にあまり時間をかけたくない科目です。
資格取得や試験の勉強では、過去問を解くことが重要です。過去実際に出題された問題を繰り返し解くことで、問題の傾向がわかります。過去問を確実に正解できるようになれば、応用問題が出ても焦らずに対応することが可能です。
試験問題は、過去に出題された内容を別視点から作り直すことも多く、過去問で問われている主旨、論点を把握しておくことが点数につながります。過去問を繰り返すときは、弱点発見や問題傾向の把握など、目的を決めて勉強するようにしましょう。
資格スクールで定期的に実施されている模試は、独学で勉強するうえで非常に有効です。実際に試験の雰囲気を感じながら、時間配分の練習ができます。模試を受けると、自分が今どのレベルにいるのかわかるので、自分の学習状況を測るのに便利です。今後の学習計画の見直しもできます。
また、模試では、過去問ではなく、最新の問題にチャレンジできることもメリットです。独学で合格を目指すのであれば、本番前に一度は模試を受けておきましょう。
『4.宅建の学習方法』でご紹介した4つの学習方法は、試験までの残日数ごとに分けて組み立てるとより効率的です。
ここでは学習開始時期ごとの学習方法の組み立て方の例をご紹介します。
4~6月 | 7~8月 | 9~10月 |
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テキストを全て読み、試験内容の全体像を把握することが大切です。 また、試験に出題される4科目の特徴も、しっかりと把握することも必要です。それぞれの科目に合った方法を検討し、効率的に理解できるようにしましょう。 |
この時期は、テキストを読むのと並行して、過去問集等を使った問題演習にも取り掛かります。試験は過去に出題された内容を別視点から作り直すことも多く、過去問で問われている主旨、論点を把握しておくことが点数につながります。過去問を繰り返すときは、弱点発見や問題傾向の把握など、目的を決めて勉強するようにしましょう。 | この時期はとにかく今までやってきたことを何度も何度も繰り返すこととなります。また本番前に一度は模試を受けておきましょう。 模試を受けると、自分が今どのレベルにいるのかわかるので、自分の学習状況を測るのに便利です。今後の学習計画の見直しもできます。 |
8月 | 9月 | 10月 |
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1日3時間学習で1ヵ月程度テキストを中心に試験4科目の特徴を含む全体像を理解しましょう。 | 1日3時間学習で1ヵ月程度、過去問演習を中心に組み立てていくとよいでしょう。間違えてしまった問題については、解説を読むだけでなく、テキストに戻って調べることで知識を定着させましょう。 | 1日3時間学習で1ヵ月程度、公開模試等の実戦演習の期間です。実際に試験の雰囲気を感じながら、時間配分の練習をしましょう。 |
宅建試験は、他の国家試験と比較すると確かに易しいのですが、それでも合格率が約15~17%であることを考えると決して楽ではありません。また、宅建試験は出題範囲が広いため、効率良く勉強する必要があります。
独学と通学、通信講座、それぞれのメリット・デメリットを解説します。
独学のメリットは、自分のペースで学習を進められることです。学習にかかるコストもテキスト代のみになるため、まとまったお金も必要ありません。しかし、自分で学習方法を模索していく必要があるため、不明点の解消に時間がかかったり、モチベーションの維持に苦労したりします。
通学講座のメリットは、専門の講師から直接指導を受けながら学びを進められることです。また、宅建士を目指す仲間からの刺激を受けつつ学べるというのも大きなメリットです。しかし、参考書を買うだけの独学に比べると学費が高額になる、学校や自宅、会社から遠い場合は、通学に時間を割く必要があるという点がデメリットとなるでしょう。
一方、通信講座の場合は、十分に試験対策がされたテキストで学習できることがメリットです。また、わからないところは、経験豊富な講師陣に気軽に質問できます。独学と通学講座のメリットをあわせもつのが通信講座です。費用も独学に比べるとかかりますが、通学と比べると低く抑えることができます。
独学の大きなメリットは、やはり費用を最小限に抑えられることでしょう。 しかし、自分を律することができる意志がないと勉強を継続することは難しいとも言えます。また、数ある教材の中から本当に自分に合ったものや、受験に最適なものを選ぶ際に判断が難しいというデメリットも持ち合わせています。試験では、最近改正された法律の内容がよく出題されますが、独学では「いつ、どの法律がどう改正されたか」という情報も自分ですべて収集しなくてはいけません。
通信教育の大きなメリットは、不明点を講師に質問できること、教材選びの手間が掛からないこと、法改正の情報をまとめて教えてもらえることです。通信教育の場合はカリキュラムが決まっており、さらに添削をしてくれるシステムもあります。独学よりも学習を続けやすい体制が整っていると言えるでしょう。 独学よりも費用は多少掛かるものの、その分学習に役立つメリットは大きく、効率良く試験合格を目指せるのではないでしょうか。
ここでは、独学に使用するテキストや問題集の選び方についてポイントを紹介します。
宅建試験では法改正があった部分がよく出題されるため、最新情報を押さえておくことが合格のカギになります。問題によっては昨年まで正解だった回答が、今年は不正解となっている可能性もあります。そのため、テキストや問題集は常に最新版を購入するようにしましょう。
宅建試験では、不動産や民法に関する知識を必要とされます。事前に民法などの予備知識があったり、不動産業務の経験があったりする場合には、見たことのある用語も出てくるかもしれませんが、慣れない初心者にとっては初めて知るような用語や慣習が多く出てきます。そのため、なるべく分かりやすく嚙み砕いて説明されたテキストを選ぶようにしましょう。フルカラーやイラスト、図解が多く使われているテキストであれば初めての場合でも抵抗少なく学習できるかもしれません。
宅建は難易度の高い資格試験ですが、独学でも合格することは可能です。しっかりとした学習計画を立て、効率のよい勉強方法を選ぶことが大切です。
効率的に勉強を進めたいなら、通信講座を検討してみてはいかがでしょうか。ユーキャンでは、「宅地建物取引士講座」が受講できます。独学では行き詰まりがちな問題も、充実のサポート体制があれば安心です。ユーキャンの宅地建物取引士講座で、効率的に合格を目指してみてはいかがでしょうか。
1954年設立。資格・実用・趣味という3つのカテゴリで多岐に渡る約150講座を展開する通信教育のパイオニア。気軽に始められる学びの手段として、多くの受講生から高い評価を受け、毎年多数の合格者を輩出しています。
近年はウェブ学習支援ツールを拡充し、紙の教材だけでは実現できない受講生サポートが可能に。通信教育の新しい未来を切り拓いていきます。
宅建士と相性の良い資格には、次のような例が挙げられます。
ファイナンシャルプランナー(FP)
管理業務主任者
マンション管理士
不動産鑑定士
福祉住環境コーディネーター
土地家屋調査士
測量士補
司法書士
行政書士
これらの資格とのダブルライセンスでは、宅建士との相乗効果が得られたり、試験内容が重なる資格であったり、独立・開業や就職・転職に有利になるなどのさまざまなメリットがあります。
宅建士(宅建)は「宅地建物取引士」の略称で、毎年20万人前後の受験者数を誇る最大規模の、不動産取引の専門家としての国家資格です。
宅建試験では宅建業法が大きな得点源で、50問中20問も出題されますが、中でも、特に35条書面・37条書面の違いは間違えやすい要素の1つで、よく出題される傾向があります。
35条書面・37条書面の違いを理解し、確実に得点できることがポイントです。対策は、条文を単に暗記するのではなく、共通点や違いなどを分類・比較したり、実際の仕事の場面をイメージして学習することが有効です。
宅建士の取得には「宅建士にしか出来ない仕事がある」「収入アップにつながる」「就職・転職などキャリアアップに有利」など、多くのメリットがあります。
宅建士は一度取得してしまえば生涯有効な資格です。宅建士資格は不動産業界以外でも有利なため、結婚や出産などでブランクのある女性の再就職にも役立ちます。
宅地建物取引業での独立・起業、プライベートで家を建てたり購入したり賃貸契約時に知識が役立ったり、とさまざまな場面で活用できます。
不動産関連の仕事に直結するエキスパート資格である宅建。不動産売買や賃貸の仲介に不可欠な国家資格です。宅建資格取得によって、物件の取引条件や手付け金、登記、不動産に関する条件など重要事項の説明や、重要事項説明書への記名、契約後のトラブル防止となる37条書面の記入など、不動産関連の職種での重要な手続きに携わることができます。
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