ソーシャルワーカーとは？役割や仕事内容、主な勤務先や必要な資格なども解説

スクールソーシャルワーカーは、家族や学校の先生などと協力して、学校の生徒に対する相談や支援を行う職業です。いじめ、虐待、生活環境など、生徒が抱える問題や悩みを解決するために、相談や支援を担当します。そのほか、教職員に研修を行うこともソーシャルワーカーの仕事の1つです。定期的に学校を訪問する、もしくは必要に応じて学校に派遣されて業務に従事します。

コミュニティソーシャルワーカーは、自治体や地域などのコミュニティを中心に社会福祉活動を行う職業です。コミュニティに属する人の生活上の悩みや問題の解決を中心に、生活環境や地域のネットワークの改善などに取り組みます。自治体や地域などのコミュニティや行政、関係機関などと協力しながら、個人やその家族の支援を行います。

医療ソーシャルワーカーは、患者やその家族の悩みや問題を解決するために、病院などにおいて、医師や自治体などと協力して援助や支援を行う職業です。支援や援助は療養期間中だけではなく、退院後や社会復帰後などの精神的なケアまで含まれます。医療ソーシャルワーカーは、病院だけでなく老人保健施設や在宅介護支援センターなどで働く場合もあります。

精神科ソーシャルワーカーは、「精神保健福祉士」や「サイキアトリック・ソーシャルワーカー」とも呼ばれており、精神障害のある人やその家族に対して、医師や医療機関と協力して生活の支援や援助を行います。患者の症状の相談や、日常生活の困りごとの解決なども業務に含まれます。

学校におけるソーシャルワーカーの役割は、教育と社会福祉の両面でサポートすることです。公立学校の正職員として働く場合は、公務員試験に合格する必要があります。

児童養護施設や放課後デイサービスセンターなどにおけるソーシャルワーカーの業務は、相談支援、家庭訪問、家庭環境の調査です。ソーシャルワーカーは、学校と同様に地方公務員試験に合格した人のみが勤務可能です。

障がい者支援施設におけるソーシャルワーカーの業務は、知的障がい者や精神障がい者などの支援です。ソーシャルワーカーは、施設の利用者の自立支援や生活支援などの業務を担当し、身の回りのサポートに従事します。

医療ソーシャルワーカーは病院だけでなく、保健所や診療所などの医療機関でも勤務が可能です。患者や家族の相談、療養中のサポートなど、医療に関係する幅広い業務に対応します。

ソーシャルワーカーは人の問題や悩みを聴き、支援や援助を行う仕事であるため、積極的にコミュニケーションをとれる人が向いており、患者や施設の利用者の話に耳を傾けて、問題や悩みの解決に取り組めるでしょう。またソーシャルワーカーは、関連機関や行政などと連携し、多くの人と協力して仕事に取り組む職業なので、チームで働く環境が合う人は適性があります。

人の世話をしたり面倒をみたりすることが好きな人は、支援や援助などを行うソーシャルワーカーに向いています。人の不安や悩みを放っておけないやさしさや、辛い気持ちを解決してあげたいという気持ちがあると、人を助ける仕事に真剣に取り組めるでしょう。人の悩みや痛みに共感しやすい人も、ソーシャルワーカーに適しています。

ソーシャルワーカーは、人によって異なる悩みや問題を解決するために、臨機応変に対応することが求められる職業です。悩みや問題を抱えている人は感情的になりやすいため、相手の立場でものを考えたり、客観的な視点をもって仕事に取り組んだりする姿勢が求められます。相手の仕草や動作から本音を探るために、観察力や洞察力なども必要です。

社会福祉士は、社会福祉専門職の国家資格です。資格保持者は、福祉社会を支える専門職として高い評価と信頼が得られます。社会福祉士の資格は、生活相談員や支援専門員などとして働く際の資格要件に指定されている場合があるため、キャリアアップにつなげる際にこの資格を取得しましょう。

ユーキャンの社会福祉士講座は、わかりやすい解説の教材や添削などが充実しています。基礎から学びはじめた人でも、無理なく合格を目指せるスケジュールで学習に取り組めます。すでに福祉関係の仕事をしている人だけではなく、就職・転職を考えている人の資格取得にも役立つので、ぜひ利用してください。

精神保健福祉士は、精神障害を持つ人の援助に関わる仕事をするための国家資格です。資格保持者は、介護や社会復帰の支援などの専門職として、心に問題を抱える人の手助けができる知識と技術を備えていることを証明できます。この資格は、精神科のある病院や施設などの業務に求められるだけではなく、生活相談員やスクールソーシャルワーカーなどの資格要件に指定されている場合があります。

社会福祉主事は、特定の職業や職位に必要な「任用資格」です。資格を持っている人でも、公務員試験に合格した後、福祉事務所で勤務してはじめて資格保持者として仕事に就けます。社会福祉主事は都道府県や市町村の福祉事務所など、社会福祉のサポートを行うために必要な資格です。資格保持者は、社会福祉施設・介護施設などへの就職、転職が有利になります。