危険物乙4の試験概要!受験資格はある?
- 更新日:2023/07/19
就職や転職に向けて、危険物取扱者乙4を取得したいと考えている人も多いでしょう。危険物取扱者乙4は危険物取扱者試験のなかでも需要が高い資格です。
この記事では、危険物取扱者資格の種別や種類といった資格の概要について紹介します。参考にしてください。
このページを簡潔にまとめると・・・
- 危険物乙4の試験は3科目で問、マークシート方式で、試験時間は50分です。
- 合格するためには科目ごとに60%以上の正答率が必要で、合格率はおよそ30~40%です。
- 危険物取扱者乙種を受験する場合には特別な条件はありません。年齢制限もないため、小学生でも取得可能です。
- 危険物乙4合格後にほかの乙種試験を受験する際には「法令」「物理学及び化学」の2科目が免除されます。
危険物乙4の試験概要
危険物乙4にはどのような試験科目があり、合格率はどの程度なのでしょうか。ここでは、危険物乙4の試験概要について説明します。
試験科目と合格ライン
危険物乙4の試験科目は、「危険物に関する法令」「基礎的な物理学及び基礎的な化学」「危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法」の3つです。法令についての出題が15問、それ以外の2つが各10問の計35問出題されます。試験はマークシート方式で、5つの選択肢の中から解答を1つ選ぶ方式です。
試験時間は2時間、合格するためには科目ごとに60%以上の正答率が必要となります。つまり、1科目でも60%に達しなければ合格できません。
合格率
危険物乙4の合格率はおよそ30~40%です。これは、難関として知られている危険物甲種とほぼ同等の合格率です。乙1~3類、5類、6類の合格率が60%台なので、この数字をみても乙4の合格率が低いことがわかります。
なぜ乙4の合格率が低いのかというと、受験者数の多さが関係しています。危険物取扱者試験をはじめて受ける人の多くが乙4を受験するといわれており、知識がない状態で受験する人も多いのです。そのため、大量の不合格者が出てしまい合格率が下がります。
また、ほかの乙種を乙4試験合格後に受験する場合には、「法令」と「物理学及び化学」が免除されることも要因です。ほとんどの受験者は乙4合格後にほかの乙種試験を受けるため試験科目が免除され、範囲が狭まり合格率が上がるのです。
このように合格率の低い乙4ですが、ポイントを押さえて勉強すれば合格できます。
試験日程や願書の提出方法、受験料について
試験日程や会場、願書受付期間などは全国一律ではないため、「一般財団法人消防試験研究センター」のホームページで、それぞれ確認が必要です。願書の提出はWebもしくは書面で行えます。
受験料は、2022年4月時点で、甲種は6,600円、乙種は4,600円、丙種は3,700円です。願書や受験案内は、東京都以外の各道府県の場合、(一財)消防試験研究センター各道府県支部および関係機関・各消防本部にて入手できます。東京都の場合は、(一財)消防試験研究センター本部・中央試験センター・都内の各消防署で入手しましょう。
受験資格
危険物取扱者乙種を受験する場合には特別な条件はありません。年齢制限もないため、小学生でも取得可能です。実際に小学生が試験に合格した実績もあります。
危険物乙4合格後の、他の乙種試験受験時の免除科目について
危険物乙4合格後にほかの乙種試験を受験する際には「法令」「物理学及び化学」の2科目が免除されます。しかし、これは乙4だけではありません。たとえば、乙1に合格していて乙4を受験する際にも、同じように2科目が免除されます。
乙種は6種類にわかれているため、すべて取得するためには複数回受験しなければいけません。しかし、そのうち1つでも合格していれば試験科目の一部が免除されるのです。乙種の全種類に合格すれば、甲種の資格と同じようにすべての危険物が取り扱えます。
危険物乙4の資格取得が就職や転職に役立つ職場は?
危険物乙4の資格が役立つ職場や職種は、数多くあります。たとえば、ガソリンスタンドや化学系メーカー、タンクローリーの運転手、石油会社や自動車整備工場、薬品会社、研究所、公共施設の設備管理、消防士などです。
また、製造業だけでなく、建設業や運輸業など幅広く活躍の場があることも特徴です。中高年や女性も就職しやすい資格として人気があります。また、ガソリンスタンドなどでアルバイトをしている学生が取得するケースもあり、さまざまな層で人気の高い資格です。
まとめ
危険物取扱者乙4は、さまざまな職種や職場で需要が高く、転職や就職の際に有利に働きやすい資格です。しかし、独学では思ったように学習できないことも多いでしょう。
ユーキャンの危険物取扱者合格指導講座では、物理と化学の基礎から学習できる講座で、予備知識がなくても合格が目指せます。国家試験問題と同じ設定で作られた予想問題もあるため、試験のシミュレーションが可能です。資格の取得を目指すなら、ぜひご検討ください。
- この記事の監修者は生涯学習のユーキャン
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よくある質問
- 危険物取扱者乙4の人気の理由は?
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危険物乙4は、多くの職場で需要が高いためです。また、甲種と違い受験資格の制限がなく、ほかの乙種試験を受験する際には「危険物に関する法令」と「基礎的な物理学及び基礎的な化学」の2科目が免除になることも大きいです。
- 危険物取扱者の仕事内容は?
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危険物取扱者資格は危険物を扱ったり、保管・運搬する仕事で必要な資格で、具体的な仕事としては「危険物保安監督者」「設備管理スタッフ」「化学系メーカー、製薬会社の社員」「発電所の保安員」「ガソリンスタンド店員」「タンクローリー運転手」「消防士」が挙げられます。