危険物取扱者の難易度とは?甲種・乙種・丙種それぞれについて徹底解説
危険物取扱者甲種・乙種・丙種それぞれの試験の難易度について合格率や出題内容の観点から解説します。自分に合ったレベルの資格を取得するといいでしょう。
危険物取扱者は危険物を取り扱ううえで必要な資格ですが、なかでも「甲種」はあらゆる種類の危険物を取り扱うことができ、ニーズの高い資格です。
取り扱える危険物の範囲が広いぶん、試験の難易度も高く、最難関の危険物取扱者資「格となっているため、試験の難易度や合格率、試験内容についても解説します。ぜひ参考にしてください。
ここでは、危険物取扱者資格のうち「甲種」について詳しく解説します。
危険物取扱者は危険物を取り扱ううえで必要な資格ですが、扱える危険物の種類に応じて「甲種」「乙種」「丙種」の3種類に分かれます。
「甲種」はあらゆる種類の危険物を取り扱うことができる資格です。取り扱える危険物の範囲が広いぶん、試験の難易度も高く、最難関の危険物取扱者資格となっています。
甲種の資格があれば、消防法に定められている第1類~第6類までの全ての危険物の取り扱いや定期点検、保安の監督ができます。
また、甲種の危険物取扱者が立ち会えば、無資格者でも危険物を取り扱うことが可能です。実務を6カ月以上経験すると危険物保安監督者になれ、甲種防火管理者としても認められます。
難易度が高い危険物取扱者甲種の資格保持者は少なく、様々な職場で求められています。
多種多様な危険物を扱う職場はその筆頭と言えるでしょう。また、甲種防火管理者の資格保持者を必要としている高層ビルなど多くの人を収容する施設などでも求められています。
危険物取扱者資格のなかでも最難関である甲種について、試験の難易度や合格率、試験内容について解説します。
甲種は取り扱える危険物の範囲が広いぶん難易度が高く、合格率は例年30~40%程度となっています。後述しますが受験資格を満たす必要があり、大学等で化学の知識を身につけた人や乙種の免状を交付されている人が受験しているにもかかわらず、3人に1人程度しか受からないことからも、難易度の高さがわかるでしょう。
甲種危険物取扱者試験の合格率は以下のとおりです。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率(%) |
---|---|---|---|
令和2年度 | 17,957 | 7,632 | 42.5 |
令和元年度 | 19,540 | 7,721 | 39.5 |
平成30年度 | 20,977 | 8,358 | 39.8 |
平成29年度 | 22,504 | 8,388 | 37.3 |
甲種の受験科目は「危険物に関する法令」「物理学及び化学」「危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法」の3種類で、問題数はそれぞれ15問・10問・20問となっています。
科目は乙種と同じですが、本格的な物理・化学の知識が問われるうえに、取り扱うことになる危険物の範囲も幅広く、難易度はかなり高いといえます。
丙種と乙種の危険物取扱者には定められた受験資格がないため、誰でも受験できます。一方、甲種には受験資格が定められており、受験するためには一定の条件を満たさなくてはなりません。甲種危険物取扱者の受験資格は以下のとおりです。
乙種・丙種試験では一定の条件を満たせば、試験科目の一部が免除されます。一方、甲種の試験では、受験科目の免除が一切認められません。乙種に合格している人もあらためて全科目を受ける必要があり、非常に難易度が高いと言えます。
甲種以外の危険物取扱者試験の合格率や難易度はどの程度なのでしょうか。ここでは、乙種と丙種の合格率と難易度を紹介します。
乙種は、さらに第1類~第6類の資格にわかれています。乙種のなかでも人気の高い第4類の合格率は、約43%です。第4類以外の合格率はほとんど同じで、70%前後となっています。乙種は甲種に比べると難易度は低めですが、苦手科目があれば苦戦する可能性もあります。
丙種の合格率は約54%です。危険物取扱者試験のなかで比べると、丙種は最も難易度が低いといえます。その理由としては、物理や化学が試験科目になく、燃焼や消火についての知識を問う問題が中心となっているためです。
危険物取扱者試験に合格するには、科目ごとにしっかり学習することが大切です。すべての科目で60%以上に正答するには短期集中型の学習ではなく、時間をかけてコツコツ学習する必要する必要があるでしょう。
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初めて危険物取扱者資格を目指すなら、乙4(乙種第4類)からがいいでしょう。乙4は仕事の需要が高く、人気が高いからです。甲種は受検するために受験資格を満たす必要がありますが、乙種と丙種には特に受験資格がありません。