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英検S-CBTとは?英検CBT・英検(従来型)との違いや試験対策・メリットなど解説
- 更新日:2024/02/16
英検S-CBTは、テストセンターのパソコンを介して出題・解答する受験形式です。この記事では、英検受験を検討している人に向けて、英検S-CBTとはどのような試験か、解答方法と試験対策、メリット・デメリットを解説します。また、英検(従来型)とどちらを受験するか迷っている人に向けて、英検S-CBTが向いている人と向いていない人の特徴も紹介します。ぜひ参考にしてください。
英検S-CBTとは
英検S-CBTとは、パソコンを使った英検の受験形式のことです。英検S-CBTに合格すると、英検(従来型)と同じ資格価値を持つ「級認定」「英検CSEスコア」を取得できます。
従来、英検は、筆記形式と面接形式に分かれて2日にわたって行われていました。一方、英検S-CBTは、スピーキング・リスニング・リーディング・ライティングの4技能を1日で受験します。また、英検S-CBTを受験するときは、全国のテストセンターのなかから、自分で行きやすい会場を選んで申込めます。
英検S-CBTと英検CBTとの違い
以前は、パソコンを使って受験する英検には「英検CBT」と「英検S-CBT」の2種類がありました。しかし、マークシートを使って解答する英検CBTは、2021年4月に英検S-CBTに統一されました。現在、パソコンを使って解答する英検は英検S-CBTのみです。
英検S-CBTと英検(従来型)の主な違い
英検S-CBTと英検(従来型)には多くの違いが見られます。主な違いは以下のとおりです。
- 英検S-CBTは受験可能な級が限られ、英検(従来型)よりも検定料が割高
- 検定1回につき同じ級を受験できる回数は、英検S-CBTは2回までで英検(従来型)は1回のみ
- 英検S-CBTは受験会場を選べるが、英検(従来型)は選べない
- 英検S-CBTと英検(従来型)は4技能を受験する順序が異なる
受験できる級と検定料
受験できる級と検定料について以下に示しました。
英検(従来型)検定料 | 英検(S-CBT)検定料 | |
---|---|---|
1級 | 本会場:1万1,800円 | - |
準1級 | 本会場:9,800円 | 9,900円 |
2級 | 本会場:8,400円 準会場:6,400円 |
9,000円 |
準2級 | 本会場:7,900円 準会場:5,700円 |
8,500円 |
4級 | 本会場:4,500円 準会場:2,900円 |
- |
5級 | 本会場:3,900円 準会場:2,500円 |
- |
なお、英検(従来型)の準会場とは、学校や英会話スクールなどに設置する試験会場のことで、本会場受験よりも準会場受験の方が検定料が若干安くなります。
受験日
英検は年3回の検定回があります。英検S-CBTは検定1回につき、期間中の都合のつく日程で同じ級を2回まで受験可能です。英検S-CBTの受験日は原則毎週土日に設定されていますが、一部エリアでは平日の日程も見られます。
一方、英検(従来型)の場合は、検定1回につき受験日は1つのみです。また、受験日に都合がつかなくても、英検(従来型)では日を改められません。
英検S-CBTと英検(従来型)の両方に申込むと、1回の検定回で最大3回受験でき、年間では最大9回受験できます。また、英検S-CBTは1日で4技能全て受験しますが、英検(従来型)は一次試験と二次試験が別日に分かれています。
受験会場
英検S-CBTは、全国47都道府県全てに設置されているテストセンターのなかから、自分で試験会場を選んで受験できます。一方、英検(従来型)では、受験者が選択できるのは希望受験地までで、受験会場は英検協会によって指定されます。どの会場が指定されたかは受験票を見るまで分かりません。
4技能の順序
英検S-CBTの受験者は、休憩を挟まず4技能全てを1日で受験します。受験の順序を以下に示しました。
1.スピーキング
2.リスニング
3.リーディング
4.ライティング
一方、英検(従来型)の場合は以下の順序で進行します。
1.リーディング
2.ライティング
3.リスニング
4.スピーキング(一次合格者のみ、後日実施される二次試験で実施)
リーディングからリスニングまでが一次試験で実施されます。なお、英検S-CBTの解答方法については以下の章で詳細を解説します。
英検S-CBTの解答方法と試験対策
英検S-CBTの解答方法と試験対策は、技能ごとに異なります。技能ごとの試験対策は以下のとおりです。
- マイクに向かって解答するスピーキングでは、制限時間を意識して、周囲の音を気にせず集中することが大切
- パソコンで解答するリスニング・リーディングは、受験までにCBT方式に慣れておく
- ライティングはタイピング型と筆記型を選べ、タイピング型を選ぶならスペルミスなく入力するスキルが求められる
スピーキングの解答方法と試験対策
スピーキングは、マイクに発声して解答します。対面してスピーキングする英検(従来型)では、時間を過ぎても待ってもらえる可能性があります。しかし、英検S-CBTの場合は、制限時間内に解答しないと自動で打ち切られてしまうため注意してください。時間を計測しつつ、「人ではなくマイクに向かって解答」する練習をしましょう。
また、全員同じタイミングでスピーキングを始めるため、周囲の人の声を気にしないようにしてください。テストセンター内はパーテーションで区切られていますが、さまざまなタイミングで複数の声が耳に飛び込んでくる恐れがあります。他の人が自分より先に話し始めても動揺せず、自分の解答に集中することが大切です。
テレビをつけたままでスピーキングするなど、環境に左右されずに話せるように練習しましょう。
リスニング・リーディングの解答方法と試験対策
リスニング・リーディングは、パソコンの画面上に表示された選択肢をクリックして解答します。パソコンの操作に慣れていないと時間をロスしてしまうため、CBT方式で解答する練習をしておきましょう。
また、英検S-CBTでは、パソコンの画面上で長文を読み続けなくてはなりません。しかし、パソコンの画面に表示される文章と紙に印刷された文章では、読むときの感覚が異なります。違和感の影響で実力を出せないこともあるため、パソコンの画面で長文を読み解く練習をしておきましょう。
ライティングの解答方法と試験対策
ライティングの解答方法には、キーボードによる「タイピング型」とは別に、英検(従来型)と同じく解答用紙に手書きする「筆記型」があります。申込み時にどちらで解答するか選べるため、実力を発揮できそうな方を選びましょう。
タイピング型を選ぶと、パソコンの画面に表示される質問を見て、タイピングで解答を打ち込みます。一方、筆記型は、パソコンの画面を見て紙に手書きで解答します。
タイピング型を選んだ場合は、必ずキーボードで英文を入力する練習をしてください。日本語ではタイピングできても、英語となると勝手が違います。スペリングミスが発生する恐れもあるため、入力内容を素早く確認する練習も必要です。
英検S-CBTを受験するメリット
英検S-CBTを受験するメリットは、柔軟性にあります。柔軟性が見られる部分は以下のとおりです。
- 英検(従来型)と異なり、1日で受験が終わる
- 検定回ごとに複数回開催され、都合がつく日程で受験できる
- ヘッドフォンでリスニング時の聞こえ方を調整できる
1日で4技能の受験を終えられる
英検S-CBTは1日で4技能全ての受験が終わります。拘束される日が1日で済むため、予定を立てやすいと考えられます。一方、英検(従来型)は、1次試験の3技能合格者のみ2次試験を受験可能です。1次試験を突破できるかは分からないため、1度の受験で2日間分の予定を開けておかなくてはなりません。
スケジュールを立てやすい
英検S-CBTは、検定1回につき、期間中の都合のつく日程で受験可能です。受験日は原則毎週土日に設定されていますが、一部エリアでは平日にも割り当てられています。
英検(従来型)は、指定された日にしか受験できません。プラベートや仕事、学校の予定と重なると受験を諦めざるをえなくなります。
リスニングでヘッドフォンを使える
英検S-CBTは、リスニングで1人ひとりがヘッドフォンを使用します。ヘッドフォンの音量を自分で調整できるため、環境に左右されずに受験できるでしょう。
一方、英検(従来型)では広い会場内にスピーカーで音声を流すため、座席の場所や周囲の環境によっては聞こえにくいと感じる場合もあります。
英検S-CBTを受験するデメリット
英検S-CBTには、試験の仕組み特有のデメリットがあります。英検S-CBTのデメリットは以下のとおりです。
- 1つの会場で受験できる人数が少ないため、早めに申込む必要がある
- 4技能全てを1日に詰め込むため、スピーキングの試験対策に集中しにくい
1つの会場で受験できる人数が少ない
受験会場を選んで申込めるとはいえ、1つのテストセンターで受験できる人数は限られます。テストセンターが多い都市部なら、目当ての施設が埋まっていても付近に空きがあるかもしれません。しかし、地方にいくほどテストセンターの数は減り、希望する受験日を選べない可能性があります。希望する会場が決まっていれば、早めに申込みましょう。
4技能全てを準備しなくてはならない
前述のように、1日で4技能全ての受験が終わる点は、忙しい人にはメリットといえます。しかし、「スピーキング」だけを集中して対策したい人は、英検S-CBTの受験形式を残念に感じるかもしれません。3技能を受験した上にスピーキングまで受験するとなれば、密度の濃い学習が必要になります。
英検S-CBTを受験する際の注意点
落ち着いて英検S-CBTを受験するためには、準備が大切です。英検S-CBTへの準備に向けた注意点は以下のとおりです。
- 受験票は紙で持参するため、必ず事前に印刷しておく
- 受験はスピーキングから始まるため発声練習しておく
受験票は必ず印刷しておく
英検S-CBTの受験票は、専用サイトからダウンロードして必ず印刷してください。近年は電子チケットのように、スマートフォンの画面を見せれば入場できるイベントが増えています。しかし、英検S-CBTでは「受験票を表示した画面」では受験が認められません。
入念にウォーミングアップをしておく
英検S-CBTはスピーキングから始まりますが、慣れない受験会場で「いきなり英語で話す」ことはハードルが高いといえます。前述のように周囲の人が一斉に受験するため、集中力も重視されます。音読を繰り返すなど、試験前のウォーミングアップを十分にして臨みましょう。
英検S-CBTでの受験が向いている人・向いていない人
英検S-CBTには向き不向きがあります。英検S-CBTでの受験の向き不向きは、以下のように判断できます。
- 向いている人:忙しい人や、資格取得しておきたい期日が決まっている人
- 向いていない人:CBT方式に不慣れな人
英検S-CBTでの受験が向いている人
英検S-CBTでの受験が向いている人の特徴は以下のとおりです。
- 忙しい人
- 資格取得しておきたい期日が決まっている人
英検S-CBTでの受験が向いていない人
英検S-CBTでの受験が向いていない人の特徴は以下のとおりです。
- パソコンの操作が苦手な人
- 相手がいた方が話しやすい人
まとめ
パソコンを使って行う英検S-CBTは、英検(従来型)とは多くの点が異なります。向き不向きを考慮して英検S-CBTまたは英検(従来型)を選びましょう。なお、日常生活やビジネスにおける英語力を証明したいなら、TOEIC(R)L&Rテストもおすすめです。
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