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TOEIC(R)満点はどれくらいすごいの?採点の仕組みや満点を目指すための勉強方法など徹底解説
- 更新日:2024/10/29
TOEIC(R)は、進学や就職など、さまざまなシーンで役立つ資格の1つです。この記事では、できるだけTOEIC(R)で高得点を取りたいと考えている人に向けて、TOEIC(R)満点の採点の仕組みについて解説します。難易度や勉強方法、試験対策も解説しているので、参考にしてください。
TOEIC(R)の満点は990点
TOEIC(R)L&R TEST(※本記事ではTOEIC(R)と省略)は、リスニングとリーディングがあります。それぞれの満点が495点で、合わせて990点満点のテストです。
TOEIC(R)の配点は正答率により変わる
TOEIC(R)の配点は、正答率により変わる仕組みです。問題数は200問ありますが、スコアの範囲は10~990点です。1問何点という算出方法ではないため、全問不正解でも0点ではなく、10点がつきます。
TOEIC(R)のスコアの算出方法は、受験者の正答率から「統計的な処理」を行っています。統計的な処理について詳細は公表されていませんが、採点方法によって難易度や平均点の差が出ないように考慮されたシステムです。受験者の正解数に統計処理を加えて、試験開催ごとに平均点が変動しないように設計されています。
TOEIC(R)は満点=全問正解ではない
TOEIC(R)の採点は統計的な処理が行われるため、満点が全問正解を意味するわけではありません。受験生全体の英語力によって、スコアが変動します。
そのため正答率が低く、難易度が高かった場合は、間違った問題があっても満点を取れる可能性があります。逆に正答率が高く、難易度が低かった場合は、全問正解でも満点とは限りません。数問ミスをしても、満点を取れる可能性があるということを知っておきましょう。
TOEIC(R)満点の難易度
TOEIC(R)満点の難易度は高いことで知られています。満点取得者の人数と割合について、TOEIC(R)から正式な発表はありませんが、平均スコアと、大まかなスコア分布のデータは公表されています。
2021年度の平均スコア・スコア分布を見ると、895点以上は全体のわずか4.2%です。各実施回のスコア分布の詳細でリーディングに注目すると、470点以上は1~1.5%程度しかいません。満点である990点の取得は少なく、さらに狭き門といえるでしょう。
TOEIC(R)満点を取得するために必要なレベル
TOEIC(R)満点を取得するためには、高い英語力が求められます。満点の達成に必要な単語数は1万語以上で、読解力とリスニング力は、ネイティブに近いレベルが必要です。リスニングは45分、リーディングは75分の試験時間があり、集中し続ける力も欠かせません。英語ネイティブや帰国子女でもTOEIC(R)満点が難しいといわれるのは、ミスをせずに回答しなければならないためです。
よく比較する試験として、実用英語技能検定があります。TOEIC(R)900点以上で、1級レベルとされますが、単純な比較はできません。TOEIC(R)はリスニングとリーディングのみの試験ですが、英検はスピーキング、ライティングを問われるためです。
TOEIC(R)満点は意味がないのか?
TOEIC(R)満点(990点)の取得者は全受験者の0.3%ほどともいわれ、非常に高い英語力を証明しますが、一方で、「満点を取ってもそれほどメリットはない」といった声も少なくありません。
その背景には、一般的な就職・転職では、TOEIC(R)のスコアだけが採用の決め手ではないこと、また、仕事で英語を使うのに十分とされるTOEIC(R)860点以上は、満点とあまり評価が変わらないことなどがあげられます。
TOEIC(R)を採用に取り入れる企業では、スコアの基準は500〜600点が多く、満点でなくとも十分といえます。
さらに、5種類あるTOEIC(R)の中で、日本で最も受験者数が多く、一般的にTOEIC(R)といえば思い浮かぶ「TOEIC(R) Listening&Reading」は、リスニング(聞く力)とリーディング(読む力)をはかるもの。
実際に仕事で英語を使いこなすにはスピーキング(話す力)やライティング(書く力)も必要なため、TOEIC(R)満点=全般的に英語スキルが高いとはいえない点も理由の一つです。
TOEIC(R)で満点を目指すメリット
TOEIC(R)で満点を目指すメリットは、以下の2つです。
- 就職・転職で差別化できる
- TOEIC(R)の専門講師を目指せる
ここでは、TOEIC(R)で満点を目指す2つのメリットについて解説します。
就職・転職で差別化できる
就職活動や転職活動の際、TOEIC(R)満点を取っていれば、英語力において差別化できます。特に外資系企業やグローバル企業は、高い英語力が求められるため、即戦力として評価されやすい傾向にあります。
ただし、日々の英語を使う業務においては、TOEIC(R)で測れるリーディングやリスニングだけでなく、スピーキングやライティングのスキルも必要となるため、英語面接や実践面での英語力も問われます。英語力そのものに加え、満点取得まで勉強した粘り強さもアピールポイントになります。
TOEIC(R)の専門講師を目指せる
TOEIC(R)満点を取れば、TOEIC(R)専門講師になる選択もできます。TOEIC(R)は人気試験であるため、勉強方法を知りたい人からの需要があります。
TOEIC(R)で満点を取ったという肩書きは、TOEIC(R)を攻略したプロとして、専門講師のブランディングに有効です。成果を残すことができれば、将来的にTOEIC(R)対策セミナー開催や、企業との専任トレーナー契約、書籍出版の可能性もあります。
TOEIC(R)満点を目指す場合の注意点
TOEIC(R)満点を目指すには、多くの勉強時間を費やす必要があるため、本当に満点が必要かを検討しましょう。TOEIC(R)満点を取得することは、他者と差別化できるメリットはありますが、留学・就職などで求められるスコアは、800点以上で十分なことがほとんどです。一般的には、860点以上で英語力の高い人材としてひとくくりにされます。
TOEIC(R)満点を目指すには、勉強時間を確保したり、何度も試験を受けたりする必要があります。人によっては、英会話能力やライティング能力を磨き、自分の専門分野のスキルを極める方が、自分のためになります。TOEIC(R)満点にこだわりすぎないことが注意点です。
TOEIC(R)で満点を目指すための勉強方法
TOEIC(R)で満点を目指すための勉強方法として、以下の4つがあります。
- 語彙力を鍛える
- シャドーイングを取り入れる
- 公式問題集・過去問題集を繰り返し解く
- ディクテーションに取り組む
以下で詳しく解説します。
語彙力を鍛える
TOEIC(R)で満点を取得する人が習得したい語彙力の目安は、1万語です。まずは、語彙力を強化し、わからない単語をできるだけ減らしましょう。
英単語の意味を覚えるだけでなく、文章の意味を理解できる速読スキルも必要です。英語のニュースや洋書、英字新聞など、多くの情報や表現に触れると、語彙力アップと速読スキルの向上に効果的です。急に難しいものを読むと挫折する場合があるため、自分が理解できるものから、徐々にレベルアップさせましょう。
シャドーイングを取り入れる
シャドーイングを取り入れることも効果的です。シャドーイングとは、聞こえた英語を即座に復唱するトレーニングです。英語のリズムや音のつながりに耳が慣れ、ネイティブが話すスピードでも聞き取れるリスニング力がつきます。
シャドーイングの教材は、少し難しいくらいのレベルを選び、徐々にスピードを上げていきましょう。簡単にできる速さでは、大きな効果は得られません。
公式問題集・過去問題集を繰り返し解く
満点を取得するには、TOEIC(R)の試験に慣れておく必要があるため、公式問題集・過去問題集を繰り返し解きましょう。公式問題集では、問題の形式や出題傾向を知り、難易度に慣れることができます。時間を測り、本番と同じように解けば、試験時間と同じ2時間の集中力を保つ訓練にもなります。すべての問題を解くスピードや、適切な時間配分も意識すると効果的です。
ディクテーションに取り組む
ディクテーションとは、英語を聞きながら文字に書き起こす方法です。英単語を1つも漏らさず集中して聞き取るため、リスニング力が鍛えられます。答え合わせで聞き取れなかった単語や、スペル間違い、文法の知識不足などが明確になるため、苦手分野を見つけるのに適しています。
ただし、ディテーションはある程度英語力がないと難しく、成立しません。中級者以上になってから取り組みましょう。
TOEIC(R)で満点を目指す人のための試験対策
TOEIC(R)で満点を目指す人のための試験対策として、以下の3つがあげられます。
- ベストな時間配分を身につけておく
- ディレクションは聞かずに質問と選択肢を先読みする
- 複数回のTOEIC(R)受験で満点獲得を目指す
それぞれについて、解説します。
ベストな時間配分を身につけておく
満点を目指すには、TOEIC(R)ならではの時間配分を身につけることも重要です。リスニングは、音声に合わせて進むため、時間配分をコントロールできません。リーディングは、75分を適切な時間配分で使えるかがポイントになります。時間が足りず、最後まで解けない受験者も多いため、以下を目安にしましょう。
- パート5:15分以内(1問20~30秒が目安)
- パート6:10分以内(1問30秒〜1分が目安)
- パート7:55分以内(1問30秒〜1分が目安)
ディレクションは聞かずに質問と選択肢を先読みする
リスニングの試験では、最初にディレクションが流れます。ディレクションとは、例文と回答方法の説明です。ディレクションを聞かずに、その時間で質問と選択肢を先読みしておくと、正答率アップが見込めます。ディレクションは毎回同じ内容が流れるため、事前にTOEIC(R)公式問題集で聞いておけば、本番で改めて聞く必要はありません。
複数回のTOEIC(R)受験で満点獲得を目指す
TOEIC(R)で満点獲得を目指す人は、複数回の受験が一般的です。平均点が高く、難易度が低い回に当たった場合は、とくに満点獲得が難しくなるためです。万全の準備で挑んでも、1回の受験で満点を取得するのは困難でしょう。TOEIC(R)は同じパターンの問題が繰り返し出題される傾向にあるため、数回受験して試験に慣れれば、スコアアップを目指せ、満点を取得しやすくなります。
まとめ
TOEIC(R)の満点は、990点です。満点取得は難易度が高く、ネイティブに近いレベルの英語力が求められます。語彙力を鍛え、シャドーイングやディクテーションに取り組みながら、満点を目指しましょう。
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