漢検4級の難易度や合格率は?効率的な勉強方法も解説
- 更新日:2023/06/15
漢字関連の検定といえば、真っ先に思い浮かべるのが漢検(漢字能力検定)です。しかし、漢検をはじめて受検する人にとっては、試験内容や勉強方法など、わからないことが多いのではないでしょうか。そこで本記事では、漢検4級の概要や難易度、合格率などを解説します。漢検の受検を検討する人は、ぜひ参考にしてください。
このページを簡潔にまとめると・・・
- 漢検4級は中学在学程度の漢字力を測る検定。満点は200点で、70%程度の得点を取れば合格。
- 合格率は55%程度となっており、受検者の半数以上が合格できるレベル。
- 漢検4級の効率的な勉強方法としては、勉強の計画を立てる、問題集や参考テキストを活用する、反復学習をする、などがポイント。
漢検4級とは
漢検は公益財団法人「日本漢字能力検定協会」が主催しています。漢字の読み書きに関する知識だけでなく、漢字の意味を理解し、文章のなかで適切に使える能力を測定する試験です。
漢検4級は、10級〜1級(準2級と準1級を含む)のうち、漢字能力を測定する技能検定の4級を指します。漢字は年齢に関係なく学べる身近な学問のため、幅広い年齢層の人が漢検を受検しています。
漢検4級の検定日程
漢検の受検方法は、個人受検と漢検CBT受検、団体受検の3種類です。個人受検の検定日は、6月と10月、2月の年3回あります。漢検CBT受検とは、コンピューターを使って、受検できるシステムです。申込み日より4日目以降の検定日予約が、インターネットからできます。
団体受検の準公開受検は、協会が指定する日程から選択して実施される検定です。公開会場受検は、年3回程度日曜日に行われます。
漢検4級の申込み方法
漢検の検定料の支払い方法は、受検方法によって異なる点が特徴的です。例えば、漢検4級を個人受検で申込む場合は、インターネットやコンビニエンスストアなどから可能です。
漢検CBT受検は、CBT-SolutionsのWebサイトから申し込みます。検定料は、クレジットカードやコンビニエンスストア、Pay-easyで支払うことが可能です。
漢検4級の主な出題内容と審査基準
漢検4級の主な出題内容は、以下のとおりです。
- 漢字の読み
- 漢字の書き取り
- 四字熟語
- 対義語・類義語
- 誤字訂正
- 送り仮名
- 同音・同訓異字
- 部首・部首名
- 熟語の構成
- 漢字識別
出題内容のなかで、「漢字の読み」「漢字の書き取り」「四字熟語」「対義語・類義語」は筆記問題となっています。採点ではくずした字や、乱雑に書かれた文は採点の対象外となるため、はっきりと正しく書くことが必要です。
「漢字の読み」では、内閣告示「常用漢字」「現代仮名遣い」「送り仮名の付け方」を元に、審査します。小学校学年別漢字配当表のすべての漢字と、その他の常用漢字約300字の読み書きを、文章の中で適切に使えるか測ります。合格するには、音読みと訓読み、送り仮名や仮名遣いを正しく書けることが必要です。
また、熟語の構成の正しい理解や、例えば小豆(あずき)や土産(みやげ)など熟字訓や当て字についても問われます。
「部首・部首名」は、日本漢字能力検定協会が発行する「漢検要覧2~10級対応」の「部首一覧表と部首別の常用漢字」、筆順の原則は文部省編「順指導の手びき」が審査基準です。
漢検4級の結果発表
漢検4級を個人受検した場合の受検結果発表は、検定日から約30日後です。受検結果は漢検の公式ホームページで確認でき、団体受検の場合は、検定30日後に一括で団体担当者宛に結果が郵送されます。漢検CBTの受検結果は、検定後10日ほどすると郵送で届きます。
検定結果資料が届く前に合否結果を確認したい場合は、検定日の8日後の午前10時より漢検ホームページの合否結果サービス(漢検CBT専用)でチェックしましょう。
漢検4級の難易度
漢検4級は中学在学程度の漢字力を測る検定です。レベル対象漢字数は常用漢字のうち、1,339字となっています。検定で問われる漢字には、小学校卒業レベルとされる漢検5級の漢字が1,026字含まれるため、それ以外に約300字の漢字を覚えられれば、4級は合格可能です。
漢検4級の合格点・合格率
漢検4級の満点は200点で、70%程度の得点を取れば合格です。したがって、最低でも140点程度の点数を取れば、漢検4級に合格できます。130点分が実際に漢字を書く筆記試験、残りの70点分はマークシート形式での出題となっています。2022年度第1回の漢検4級の合格率は53.3%となっており、受検者の半数以上が合格できるレベルの検定です。
漢検4級を取得するメリット
漢検4級を取得すると、漢字の基礎学力が身につきます。語彙力の差はほぼそのまま基礎学力の差となるため、漢検4級の学習をとおした土台づくりが重要です。
また検定に合格することで、自分で勉強して成果がでたという自信や、今後のやる気につながります。4級合格後は、そのまま弾みをつけて、次のステップである3級に進めるでしょう。
漢検4級の効率的な勉強方法
漢検4級の合格に近づくために、効率的な勉強方法を解説します。
勉強の計画を立てる
漢検の受検日が決まったら、勉強の計画を立てて、勉強時間を確保します。漢検の勉強は暗記が中心となるため、短期間での合格は困難です。検定日が迫ってから慌てて勉強することにならないよう、事前に勉強の計画をしっかり立てるようにしましょう。学生の場合、計画を立てる際には、漢検と学校の勉強時間を別に確保すると、どちらの勉強も両立できます。
問題集や参考テキストを活用する
検定の勉強を進めるうえで、問題集や参考テキストの活用は重要です。問題集や参考テキストはやみくもに手をつけるのではなく、1つの問題集や参考テキストをじっくり解くと、出題範囲の漢字の暗記がスムーズにできます。
学習方法によって、選ぶべき問題集や参考テキストは異なるため、自分に合った内容かどうかの確認が大切です。
通信講座を活用する
漢検4級合格に向けて効率的に勉強したい人や、短期で合格を目指したい人には、通信講座の活用がおすすめです。通信講座には、漢検に特化した教材だけでなく、受講生へのフォロー体制も用意されているため、受検日までモチベーションを維持できます。
通信講座の活用は、わからない点を相談しながら勉強を進めていきたい人に、最適な勉強方法です。
反復学習をする
問題集や参考テキストは、最低でも3回程度は繰り返し解きましょう。繰り返し解く際には、解いたあとにある程度時間をおかないと、本当に暗記できているかわかりません。復習の際には数日おいて、漢字を覚えているか確認し、記憶を定着させてください。苦手な漢字や間違えた漢字はノートに書き出すと、弱点の確認がしやすくなります。
ただ書いて覚えるのではなく、意識して書いて覚えることがポイントです。
配点が高い分野を押さえる
短期で合格を目指したい人は、配点の高い分野をまず押さえる勉強方法がおすすめです。例えば、漢検4級では漢字の読み書きの出題が大きな配点を占めています。漢字の読み書きは練習すればするほど、正答率が上がる分野です。しっかり得点できるよう、問題集や参考テキストを繰り返し解きましょう。
過去問題を解く
検定日が近くなったら、本番と同じ時間で過去に出題された問題を解くようにし、検定での感覚をつかみましょう。漢検4級は筆記とマークシートでの出題です。本番の検定形式に慣れておくためにも、解答用紙は本番と同じ形式のものを使うといいでしょう。
また、当日の試験時間に合わせてタイマーを設定し、同じ時間で問題をすべて解けるか練習すると効果的です。
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まとめ
漢検4級は中学校在学程度の漢字能力を測る検定試験です。中学校在学程度とはいっても、受検者の半数が不合格となり、難易度は高いともいえるでしょう。効率的に検定に合格するには、余裕のある勉強計画を立て、問題集や参考テキストを繰り返し解くことがポイントです。
ユーキャンの漢字検定講座は、1日30分の勉強で着実にステップアップできるカリキュラムがそろっています。各レッスンは、「なぜ同じ音の漢字がたくさんあるのか」といった、講話からスタートするため、楽しみながら無理なく勉強したい人に最適です。検定対策としての勉強だけでなく、漢字の世界を楽しみながら教養を深められるでしょう。
- この記事の監修者は生涯学習のユーキャン
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よくある質問
- 各級のレベルは?
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各級のレベルは、1級/準1級は大学・一般レベル、2級は高校卒業・大学・一般レベル、準2級は高校在学レベル、3級は中学校卒業レベル、4級は中学校在学レベルです。
- 各級の合格率は?
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漢検の各級の合格率はおおよそ、1級10%、準1級15%、2級30%、準2級35%、3級/4級50%、5級70%、6級80%、7級/8級85%、9級90%、10級95%程度です。
- 各級の合格基準点は?
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1級/準1級/2級の合格基準点は、200点満点80%程度です。準2級/3級/4級/5級/6級/7級は、200点満点70%程度、8級/9級/10級は、150点満点80%程度が合格基準です。
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