漢検3級に合格する方法|勉強方法や必要な勉強時間、取得するメリットを解説
- 更新日:2023/06/15
漢検3級は、漢字の読み書き能力だけでなく、基礎教養を証明するためにも有効な資格です。漢検3級は比較的合格しやすい資格ですが、効率的に合格するには、難易度や合格率を確認したうえでの受検が重要です。本記事では、漢検3級の勉強方法やコツを解説します。漢検3級の受検を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
このページを簡潔にまとめると・・・
- 漢検3級は中学校卒業程度の難易度で、対象漢字数は1,607字。
- 漢検3級の合格率は、50%程度。200点満点のうち、70%程度の140点程度を獲得すれば合格できる。
- 漢検3級合格のための勉強時間は、40時間程度が目安。
- 漢検3級の勉強方法としては、書いて覚える、声に出して覚える、何度も繰り返すことがポイント。
漢検とは
漢検(日本漢字能力検定)は、漢字能力を測定する技能検定です。漢字を「読む」「書く」知識量だけでなく、文章のなかで適切に漢字を使える能力も、検定で測ります。漢検の上位資格を取得すると、就職や転職の際に履歴書に記載できます。
また、漢検3級は多くの高校入試の内申点や評価点に加算できる、最低ラインとされています。
漢検3級の難易度
漢検3級は中学校卒業程度の難易度で、対象漢字数は1,607字です。小学校6年間で勉強する漢字は1,006字、中学校3年間では1,110字であるため、中学校卒業時には、漢検3級に合格できる漢字数をすでに勉強しています。
ただし、漢検3級では漢字の読み書きだけでなく、四字熟語や部首名など多様な知識を問われるため、しっかりとした対策が必要です。
漢検3級の合格率
漢検3級の合格率は、2021年のデータによると47.0%です。200点満点のうち、70%程度の140点程度を獲得すれば合格できます。
例えば、2021年度第1回の漢検3級では、志望者数136,046人、受検者数130,827人に対して、合格者数が61,517人でした。
2人に1人が合格できる難易度の検定ですが、しっかり勉強するとさらに合格の可能性は高まります。
- 参考:2021年度 受検データ|調査・データ|日本漢字能力検定(https://www.kanken.or.jp/kanken/investigation/result/2021.html)
漢検3級の勉強時間の目安
漢検3級の合格は40時間程度の勉強時間が目安になります。例えば1日1時間勉強した場合は、約1か月半の勉強時間が必要です。1日2時間の勉強時間を確保できる場合は、約3週間で合格レベルに到達できるでしょう。ただし、漢字の知識や読み書きが苦手な人は、40時間以上の勉強時間の確保が必要です。
漢検3級を取得するメリット
漢検3級を取得するメリットには、どんなものがあるでしょうか。代表的なメリットを3つ解説します。
年齢に関係なく受検できる
漢字は年齢に関係なく学べる身近な学問です。デジタルデバイスが進化するなか、日常でふれる漢字や言葉の量が格段に増えている一方、教養として改めて理解を深めるトピックとしても、漢字は注目を集めています。
実際に、3歳から102歳の幅広い年齢層が漢検に挑戦しており、どの年代で新しい漢字や言葉の意味を学んでも、豊かな教養につながるでしょう。
入試で有利になる
漢検は高校入試や大学入試でも役立ちます。例えば、高校入試の内申点での点数加算や、推薦入試における合否判定の際の参考とする場合、漢検の場合は3級以上の取得が条件と規定されていることが一般的です。
漢検を評価している高校は、全国で2,000校以上あるため、漢検3級以上の取得を目標に勉強しておけば、入試で有利になる可能性があります。
就職・転職でアピールできる
漢検は履歴書に書ける資格として、広く認知されており、就職や転職でもアピール可能です。東証一部・二部上場企業や大証一部・二部上場企業2,334社にアンケートを行った結果、539社中453社が、新卒採用の評価指標として漢検を活用していると明らかになりました。
漢検は社会人として必要な基礎力や、人間的な魅力を養えるため、漢検をもっていれば社会で通用する漢字能力と、何事にも前向きな姿勢が評価されます。就職や転職の際に採用試験で行われるSPIや常識問題などでも、漢字の問題が問われることがあり、その際の対策としても活用できます。
漢検3級の勉強方法
漢検3級に合格するには、どう勉強を進めればいいのでしょうか。漢検3級の勉強方法を解説します。
書いて覚える
問題集を解く際には、実際に書いて覚えることを意識しましょう。漢字は書いて覚えないと、なかなか記憶に定着しません。漢検3級では、「読み」の問題だけでなく、「書き」の問題も多数出題されるため、実際に手を動かしながら勉強すると、効率的に漢字を覚えられます。
最低でも5回は漢字を書いて練習し、トメ・ハネ・ハライや書き順を守れているか確認しまし
声に出して覚える
漢字の「読み」は、声に出して覚えると、五感を使って覚えられるため、忘れにくくなります。漢字を声に出すと、自身の口から発せられる音を必然的に耳で聞くため、2つの行動を伴うことになり、脳全体が活性化され、聞くだけのときより覚えやすくなるからです。
特に音や言葉に反応しやすい聴覚タイプの人は、筆順を意識して漢字を覚える傾向にあるため、意識的に声にだすと記憶に定着させやすいでしょう。
何度も繰り返す
一度間違えた問題は、できるまで何度も繰り返すと、効果的に勉強を進められます。「できない問題をできるようにすること」が勉強の本質であるため、1回不正解だった問題は、時間をおいてから何度も解き、確実に正解できるようにすることが重要です。苦手分野や配点の高い分野を中心に、何度も書いて覚えましょう。
漢検3級の勉強効率を高めるコツ
漢検3級の勉強を効率的に進めるには、どのような点に注意すべきなのでしょうか。漢検3級の勉強効率を高めるコツを解説します。
過去問題集を解く
漢検3級の合格を目指すうえで、過去問題集を解くことは、検定対策として有効です。過去問題集を利用すれば、自分の現在の実力を測れるだけでなく、問題の傾向や難易度をしっかりと自分の感覚として確かめられます。過去問題集の結果をふまえて、効率的な勉強計画の立案も可能です。
また、本番形式の教材に取り組んでおけば、検定当日の緊張を和らげることにもつながるでしょう。
漢字を忘れるたびに辞書で調べる
機械的に漢字を覚えるだけでなく、記憶の定着には漢字や言葉の背景や意味の理解も重要です。漢字を忘れるたびに、漢字の意味や由来、使い方(文例)などを調べると、より深い理解につながります。
このため勉強の際には、手元に辞書をおき、漢字の意味を調べながら勉強を進めると効果的です。検定の勉強だけでは気づかなかったような、新たな発見があるだけでなく、より深い教養にもつながります。
漢字書き取りアプリを使う
勉強や仕事などで、なかなか漢検の勉強時間を確保できない人にとっては、少しずつでも勉強時間を積み重ねることが重要です。例えば、スマートフォンやタブレットなどに、漢字書き取りアプリをダウンロードすると、通勤・通学などのすき間時間に勉強できます。
特に漢字の書き取りは、反復練習が大切な分野です。アプリを利用すれば、ゲーム感覚で楽しみながら漢字を勉強できます。
夜に勉強する
就寝前は暗記系の科目を勉強するのに適した時間帯です。新鮮な記憶ほど、長期記憶に残りやすく、睡眠中にその日覚えたものが無意識下で定着するためです。漢検の勉強は、理解も大切ですが、最終的には暗記できなければ得点につながりません。とくに眠る1時間前に勉強することで、効率的に漢字を覚えられるでしょう。
漢検3級の合格におすすめの講座
ユーキャンの漢字検定講座は、単なる検定対策だけでなく、漢字の奥深い世界を味わいながら、教養を深めたい人におすすめの講座です。テキストはクイズ感覚で楽しめる演習問題のほか、巻末には本番さながらの実力診断テストもついています。過去の問題は出題傾向ごとに分析されており、効率的な検定対策が可能です。
コラムや図解、イラストも豊富で親しみやすく、楽しみながら勉強を進められます。
ユーキャン受講生限定のデジタルサイトでは、ゲーム感覚でできるWebテストが用意されており、スマートフォンやパソコンなどで、すき間時間の有効活用が可能です。質問サービスや添削問題も充実しているので、検定日までモチベーションを維持しやすいでしょう。
まとめ
漢検3級に合格するには、実際に手を動かして書いたり、声に出したりしながら、何度も繰り返し勉強することが重要です。過去問題集や辞書、漢字書き取りアプリなども一緒に使うと、さらに効率的に勉強を進められます。
ユーキャンの漢字検定講座は、漢字の知識や教養を深めながら検定合格を目指す、小学生から高齢者までの幅広い年代に人気の講座です。
出題傾向に沿ったカリキュラムで、効率的に勉強でき、嬉しいサポートも充実しています。漢字が苦手な人も、安心してユーキャンにお任せください。
1日30分のレッスンは、新しい発見と知る喜びにあふれています。やさしい4級から始めたとしても、6か月で2級合格レベルを目指せます。
- この記事の監修者は生涯学習のユーキャン
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1954年設立。資格・実用・趣味という3つのカテゴリで多岐に渡る約150講座を展開する通信教育のパイオニア。気軽に始められる学びの手段として、多くの受講生から高い評価を受け、毎年多数の合格者を輩出しています。
近年はウェブ学習支援ツールを拡充し、紙の教材だけでは実現できない受講生サポートが可能に。通信教育の新しい未来を切り拓いていきます。
よくある質問
- 各級のレベルは?
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各級のレベルは、1級/準1級は大学・一般レベル、2級は高校卒業・大学・一般レベル、準2級は高校在学レベル、3級は中学校卒業レベル、4級は中学校在学レベルです。
- 各級の合格率は?
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漢検の各級の合格率はおおよそ、1級10%、準1級15%、2級30%、準2級35%、3級/4級50%、5級70%、6級80%、7級/8級85%、9級90%、10級95%程度です。
- 各級の合格基準点は?
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1級/準1級/2級の合格基準点は、200点満点80%程度です。準2級/3級/4級/5級/6級/7級は、200点満点70%程度、8級/9級/10級は、150点満点80%程度が合格基準です。
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