社会人研修とは?【おすすめ10選】目的・実施手順・成功ポイントを詳しく解説

  • 社会人研修とは?【おすすめ10選】目的・実施手順・成功ポイントを詳しく解説

    公開日:2024.04.01

    更新日:2024.04.01

    社会人研修は新入社員が社会人としての心構えを身につけ、業務に必要なスキルを学ぶ基本となる研修です。 社会人研修を受講することで、学生から社会人へのスムーズな移行ができ、社会人らしい立ち振る舞いや企業理念を意識した行動を取れるようになります。 本記事では社会人研修の目的やおすすめの研修内容、実施手順、効果を高めるポイントを解説します。

社会人研修とは?実施目的は?

社会人研修とは何か、実施目的はどのようなものか紹介します。

社会人としての自覚を持たせる

社会人研修の対象は主に新入社員です。社会人になるにあたって、学生の意識を社会人へとシフトチェンジしてもらうことが最大の目的です。新入社員は学校卒業と同時に社会人へと移行することから、心構えが備わっていないことがあります。そのまま社会人になっても、責任ある大人としての行動が取れないことも懸念されるため、社会人研修を実施する必要性は高いです。社会人研修で社会人とは何か、社会人としての基本を学び、働くことへの具体的なイメージを持ってもらう効果が期待できます。

社会人としての基礎スキルを身につける

社会人研修の実施目的には、基礎スキルを身につけるという点もあります。
会社の業務に必要なスキルはもちろんですが、PCやOAスキル、コミュニケーションスキルなどの基礎スキルは必須です。社会人になった時点で顧客からはプロとして見られるため、新入社員であっても、ミスは企業の信頼低下へとつながります。
ミスを防ぐためにも、社会人としての基礎スキルは身につけるべきです。
将来的なキャリアアップにも基礎スキルは欠かせないため、社会人研修で働くための基盤を作りましょう。

社会人研修で実施したい研修10選

社会人研修を行う際は、多くの企業で採用されている研修を行うのがおすすめです。
社会人研修で実施したい研修を10種類ご紹介します。

・ビジネスマナー研修
・コミュニケーション研修
・タイムマネジメント研修
・ロジカルシンキング研修
・チームビルディング研修
・コンプライアンス研修
・ビジネス文書研修
・アサーティブコミュニケーション研修
・キャリアデザイン研修
・DX研修

①ビジネスマナー研修

社会人研修で実施したい研修の1つ目は、ビジネスマナー研修です。
社会人にとってビジネスマナーは基本であり、基本のできていない社会人はどのような企業でも評価されにくいです。 特に営業職やコミュニケーションが必要な職業では、ビジネスマナーができているかどうかで、顧客からの評価は大きく変わります。 研修では身だしなみの清潔感や正しい言葉遣い、礼儀をわきまえた立ち振る舞い、丁寧な電話対応などが学べます。学生気分が抜けないままでは、基本的なビジネスマナーを疎かにしがちです。社会人はTPOを意識した行動が重要視されるため、社会人研修におけるビジネスマナー研修には重要な意味があります。
社会人のマナー講座はこちら
参考コラム:ビジネスマナー研修で学ぶ内容とは? 研修を行う3つの目的やメリットを解説

②コミュニケーション研修

社会人研修では、コミュニケーション研修も実施しておきたい研修の1つです。
社会人になると、会社の所属部署の内外、他業種の人脈、外国人材などのさまざまな人々と交流する機会があります。学生時代よりも大幅に人脈が広がりやすい反面、コミュニケーションスキルがなければ関係構築は難しいでしょう。また、職場でもコミュニケーションができなければ、円滑な仕事はできません。仕事で求められるコミュニケーションとは、自分の意図を正確に伝え、相手の意図を読み解くことです。学生同士の仲間内でのコミュニケーションとは大きく異なるため、コミュニケーション研修で社会人に必要なスキルを学ぶ必要があります。上司や同僚への報告・連絡・相談の方法を含め、社会人の基礎を学ぶにはコミュニケーション研修が重要です。
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参考コラム:コミュニケーション研修とは? 4つの目的や種類、研修内容などを解説

③タイムマネジメント研修

社会人研修で実施したい内容には、タイムマネジメント研修もあります。
タイムマネジメントとは、自身の遂行すべき業務に優先順位をつけ、作業に必要な時間と完了までのタイムスケジュールを設計することです。業務時間という限られた時間内で、どの業務を優先すべきか、その結果どのような成果につながるか考えるのは重要です。タイムマネジメント研修では、業務の優先順位をどう判断するのか、どうすれば時間を有効に活用できるかが学べます。社会人になりたての方は、業務の優先順位がわからず、目の前にある仕事ばかりに時間を費やしてしまいがちです。 タイムマネジメント研修を受講することで、業務効率を重視した働き方を意識できるようになるでしょう。
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参考コラム:タイムマネジメントは単なる時間管理ではない!意味や使えるフレームワークを解説

④ロジカルシンキング研修

社会人研修には、ロジカルシンキング研修も組み込むのがおすすめです。
ロジカルシンキングとは、論理的な思考に基づいて、物事を矛盾のないように順序立てて考えることです。業務においては、行動や課題の一つひとつに論理的思考を巡らせ、効果的な解決策や業務効率を改善する効果が期待できます。またロジカルシンキングは論理的な説明にも活用しやすく、ビジネスシーンでは相手を納得させる話し方もできるようになります。あらゆる業界でロジカルシンキングは重要とされていることから、社会人研修の段階で習得しておくのがおすすめです。
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参考コラム:論理的思考力を鍛える効果的な方法は?習得するメリットを紹介

⑤チームビルディング研修

チームビルディング研修も、社会人研修に盛り込んでおきたい研修の1つです。チームビルディングとは、チームメンバーの能力、個性、経験、ノウハウなどを活かし、チームとして共通の目標達成を目指すことを意味します。例えば、チームメンバー個々の能力がどれほど高くても、お互いが協調し、仲間を尊重する気持ちがなければチームはうまく回りません。チームビルディング研修では、チームを円滑に稼働させるために必要なコミュニケーション、ノウハウや知識を共有する手法などが学べます。社会人研修でチームの一員としての心構え、チームで働くことの意味、チームワークの重要性などを学ぶ機会になるでしょう。新入社員がチームの一員として早急に適応するためにも、チームビルディング研修を実施する重要性は高いです。
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参考コラム:チームビルディング研修とは? 目的やメリット、具体的な研修方法を解説

⑥コンプライアンス研修

社会人研修を実施する際は、コンプライアンス研修も欠かせません。コンプライアンスは日本語で「法令遵守」という意味があり、企業がその国の法律や基本的な規則を守ること、社会通念上の責任を果たすことなどを指します。 近年はSNSの普及に伴ってコンプライアンスの範囲が拡大しており、法令や規則の遵守はもちろんですが、社員個人のマナーやモラルまで注視されています。 例えばパワハラやセクハラ、個人情報漏洩、SNSで話題になったバイトテロなども、企業のコンプライアンスでは注目すべき内容です。学生から社会人になって間もないうちは、コンプライアンス意識の低さによって、企業イメージを毀損する行動を起こすリスクが高い時期です。そのため、新入社員向けの社会人研修にコンプライアンス研修を盛り込み、社員一人ひとりが企業イメージと自分を防衛する手段を学ぶ必要があります。
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参考コラム:コンプライアンス研修とは? 目的や重要性、効果を高める実施方法などを解説

⑦ビジネス文書研修

社会人研修には、ビジネス文書研修も効果的なカリキュラムの一つです。ビジネス文書研修では、ビジネス上で必要な文書の作成や編集スキルを高め、内容を正確に伝える技術が学べます。ビジネス文書研修は社内文書を作成する総務・事務系職はもちろん、営業職にも役立つ研修です。ビジネスシーンでは上司への報告書、外部の関係者へのメール・手紙、プレゼン資料の作成などでビジネス文書研修が効果を発揮します。また伝わる文書を作成するコツも学べることから、社員間でのコミュニケーションも円滑になるでしょう。
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⑧アサーティブコミュニケーション研修

社会人研修では、アサーティブコミュニケーション研修も実施すべき内容です。アサーティブコミュニケーションとは、自分と相手の意見を尊重しつつ、お互いの気持ちを伝えることで良好なコミュニケーションにつなげる技術です。 人は自分の価値観と相手の価値観がぶつかる時、相手に自分の意見を認めさせようとすることがあります。あるいは相手の意見との衝突を避け、自分の意見を表現しないこともあるでしょう。アサーティブコミュニケーション研修では、自分自身の持つ価値観や信念を大切にしつつ、相手の価値観や信念も大切にする方法を学びます。 アサーティブコミュニケーションは、職場内での円滑なコミュニケーションと対人関係の構築に役立ちます。意見が衝突しやすい社員同士の関係改善、自己主張の強いまたは弱い社員の意思表出の支援など、新入社員の成長の助けになるでしょう。
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⑨キャリアデザイン研修

社会人研修では、将来に備えたキャリアデザイン研修も盛り込みましょう。キャリアデザインとは、社員がそれぞれのライフプランや将来のキャリアを自ら設計し、会社側が目標を達成できるように支援することを指します。新入社員は会社に入って間もないことから、将来のキャリアを漠然としか考えていないことがあります。漠然としたキャリアデザインでは、自分の進む方向性が定まらず、職能の成長につながりにくいです。 そこで キャリアデザイン研修を実施することで、若いうちにある程度キャリアデザインを明確化することが重要です。 キャリアデザインに沿ったスキルの習得、責任感を持った行動を促すことになり、企業としても人材育成が進めやすくなります。
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参考コラム:キャリア教育とは?概要や必要とされるようになった背景について解説!

⑩DX研修

時代に適応した人材を育てるために、DX研修の実施も重要です。DX研修では、DX(デジタルトランスフォーメーション)の知識、社内のDX化、社会的なトレンドなどを習得できます。DX研修を実施することで、社員のDX知識を高めるだけでなく、業務のDX化やクラウドサービスの活用、ビッグデータ解析なども理解できます。今や多くの企業でクラウドサービスやビッグデータ解析が活用されており、業務のスマート化と業績の向上には欠かせない技術です。新入社員の頃からDXについての基本を理解することで、将来的に企業のDX化を牽引するリーダーシップを発揮してくれるでしょう。
参考コラム:DX人材の育成方法とは?ロードマップや課題点・DX人材育成に取り組む企業の事例解説!

社会人研修を実施する流れ・手順

社会人研修を実施する際の流れ・手順は次の通りです。
・社員の課題の洗い出し
・研修のゴールを設定
・研修内容・方法・フローの検討
・カリキュラムの決定
4つのステップに分けて、手順を紹介します。

社員の課題の洗い出し

社会人研修を実施するにあたり、まずは新入社員の課題を洗い出すところから始めましょう。新入社員向けの研修は毎年行うのが一般的ですが、社員の個性や抱えている課題は毎年異なります。毎年同じ研修内容では十分な効果が得られない可能性もあるため、社員の課題を洗い出し、分析する必要があります。また社員の課題の洗い出しには、現場で一緒に働く社員の感じている課題や悩みも調査しましょう。 研修担当者や新入社員の視点だけでなく、実際に現場の声も反映することで効果的な研修を計画できます。

研修のゴールを設定

社員の課題を洗い出したら、次は研修のゴールを設定しましょう。社会人研修を計画する際は、企業が社員に求めるスキルやレベルを検討し、どのくらいの期間で達成してほしいのかを考えます。ただし、いきなり多くの知識を詰め込んでも効果は薄いため、社員のレベルを反映してステップアップすることが大切です。研修の期間が3ヵ月や半年と設定するなら、期間経過後にどのようなスキルを身につけてほしいかという目標を設定してください。

研修内容・方法・フローの検討

研修のゴール設定まで進んだら、次は研修内容・方法・フローの検討です。
研修内容は社員の課題を分析し、必要なスキルを高める研修内容を選ぶことがポイントです。例えば実務能力に重点を置くならOJTを実施し、実務における発想やノウハウを学んでもらうのがよいでしょう。 研修フローについては、PCやスマホを活用したeラーニングで知識を習得し、上司や指導者が学習状況をフォローすると効果的です。 ただし企業の業態や業種によっても研修フローは変わるため、社会人研修として取り入れやすい方法を選択することが重要です。

カリキュラムの決定

最後の手順は具体的なカリキュラムの決定です。社会人研修は新入社員を対象に行うことから、カリキュラム次第で効果が大きく変わります。社員に不足している知識やスキルを把握し、基礎から応用へとステップアップできるようなカリキュラムを意識しましょう。
例えば最初はビジネスマナーやOAスキルから学び、コミュニケーションやタイムマネジメントなどの高度な内容へ移行するのが一般的です。また社内に研修のノウハウがない、または不十分である場合は、外部の専門家に依頼してカリキュラムを組んでもらうのがよいでしょう。

効果的な社会人研修を実施するポイント

効果的な社会人研修を実施するための5つのポイントを紹介します。

新入社員の特徴・傾向を把握する

効果的な社会人研修を実施するには、新入社員にどのような特徴や傾向があるか把握することがポイントです。
新入社員は年代によって価値観や特徴が大きく異なります。
例えばZ世代はSNSやインターネットと触れ合う時間が多く、情報処理能力と多様性への理解、論理的思考力が高い傾向にあります。
一方で対面でのコミュニケーションを苦手とし、現状に満足しやすいという弱点があることも理解すべきです。新入社員の特徴や傾向は、社会人研修の研修方法やカリキュラムにも影響します。スマホやPCを操作するのが得意な人が多いなら、eラーニングを積極的に活用する方法も良いでしょう。またコミュニケーションが弱点になっているようなら、コミュニケーション研修やOJTでコミュニケーションスキルを学ぶことも重要です。
新入社員の個性を正確に把握したうえで、社会人研修の内容に反映してください。

適した研修方法を選定する

効果的な社会人研修を実施するには、社員の課題や不足している部分を補うのに適した研修内容の選定も重要です。社会人研修は新入社員向けに実施する研修ですが、たとえ同じ業界の企業であっても、企業の特性によって適した研修方法は違います。
そのため、競合他社が行っている研修を参考にカリキュラムを組んでも、自社の研修が成功するとは限りません。社員の特徴や傾向を把握したうえで、最適と考えられる研修方法を選択する必要があります。社員の時間管理に課題があるのなら、タイムマネジメント研修やOJTで業務効率の改善を支援するのがよいでしょう。また社員の報告・連絡・相談がうまくいかない場合は、コミュニケーション研修やアサーティブコミュニケーション研修もおすすめです。自社で働くために足りないスキル、身につけてほしいスキルを検討し、社員の状況も意識した研修方法を選定してください。

効果測定方法を決めておく

社会人研修の効果を高めるには、研修後の効果測定方法を決めておくこともポイントになります。 効果測定方法は定量的または定性的な測定方法を選択し、社員の感想もチェックしましょう。
例えば研修後の理解度チェックシートやインタビューシートなどで、社員の声から効果を測定する方法があります。研修後に小テスト形式で実施すれば、研修内容をどの程度理解できているか、自己評価とのギャップも確認できます。
効果測定後はデータを分析し、次回以降の研修に活かすこともできるでしょう。

行動目標を立てるように促す

社会人研修の効果を高めるには、新入社員自身に行動目標を立てるように促すこともポイントです。社会人研修では研修担当者が研修のゴールを設定します。しかし研修を受ける側の新入社員も、研修を漫然と受けるだけでなく、具体的な行動目標を立てることが重要です。1~2ヵ月の短期目標、6ヵ月程度の中期目標、1年後の長期目標といった形で、自分が研修後にどうなっていたいか考えてもらいましょう。目標のない状態で研修を受けても、正しい努力につながりにくいからです。自分だけの目標を決定できれば、社会人研修へのモチベーションアップになります。

育成担当者向けの研修を実施する

社会人研修と直接関係はしませんが、育成担当者向けの研修も重要です。社会人研修の計画・実施・評価は、育成担当者の業務にあたります。育成担当者の知識やノウハウ次第で、社会人研修の成否は大きく分かれます。研修を成功させるには、育成担当者自身も研修に対する理解を深めなければなりません。

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まとめ

今回は社会人研修について、研修の目的や種類、実施手順などのポイントを解説しました。 新入社員はどの企業においても重要な人材であり、社会人研修が成功すれば、社員が将来活躍するための基礎を作ります。 会社を支えてくれる社員を育成するには、社会人研修の内容や実施方法を吟味し、社員に適した研修にしなければなりません。社会人は学ぶべきスキルや知識も多いですが、目標達成に必要なものは何かを見極め、効果的な社会人研修を実施しましょう。

お気軽にお問合わせください

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