チームワークとはどんなもの?ビジネスでの必要性や、高めるための取り組みを解説!

  • 公開日:2023.11.01

    更新日:2023.11.01

    ニーズの多様化により、ビジネスが複雑化している現代では、どの企業でもチームワークの強化が求められています。チームワークを強化できれば、業務の効率化やさまざまな課題解決につながるでしょう。

    この記事では、ビジネスにおけるチームワークについて、重要視される理由やメリット、不足している場合のデメリットなどについて解説します。チームワークを強化するポイントも解説するので、ぜひ参考にしてください。

チームワークとは

チームワークとは、目標達成のためにチーム内のメンバーそれぞれの特性を活かしながら、連携をとることです。 チームワークがビジネス上で重要視される理由や、チームとグループの違いについては、下記が挙げられます。

  • ・VUCAと呼ばれる時代が到来し、個々の力だけでは対応が困難になった
  • ・VUCAに対応するためには、チームをつくり、メンバーがそれぞれの能力を活かすことが重要
  • ・グループは単に人を集めた集団だが、チームは集団として目指すべき目標や成果がある

それぞれの観点を踏まえ、以下で解説します。

チームワークが重要視されている背景

さまざまな業界・企業において、これまで以上にチームワークが重要視されています。チームワークが重要になっている理由の1つに、VUCA時代の到来があります。

VUCA(ブーカ)とは、Volatility=変動性、Uncertainty=不確実性、Complexity=複雑性、Ambiguity=曖昧性を略した言葉で、物事が複雑化し今後の予測が困難な状態という意味です。ビジネスシーンで使われているVUCA時代とは、変化が激しい昨今の世界情勢を表しています。

VUCA時代において状況の変化が激しくなると、個人の力だけで対応していくのは困難です。そのため、チームを組んでそれぞれの能力を活かし、課題解決に取り組まなくてはなりません。さまざまなスキルや知識を持った人材が集まれば、VUCA時代も乗り越えられる対応力が生み出せるでしょう。

また、近年ではVUCA時代に伴って、ビジネスモデルも複雑化しています。新しいビジネスモデルに対応していくには、部門の壁を超えたプロジェクトの実施が求められます。

チームとグループの違い

チームワークの「チーム」とは、複数人が集まったものですが、同じような言葉に「グループ」があります。しかし、それぞれ異なる意味合いがあるので、理解しておくといいでしょう。

チームワークとグループワークの大きな違いは、集団が目指す目的です。グループは、単に人を集めただけの集団に過ぎないのに対し、チームの場合、集団として目指す明確な目標があり、メンバーによる取り組みによって成果が求められます。

また、グループとチームでは、メンバー間で生じる影響が異なります。グループはそれぞれが個別に能力を発揮するため、お互いに影響し合いません。チームの場合は、それぞれの能力を発揮しながら協力し合い、総合力で成果を生み出します。

チームワークによるメリット

チームワークを発揮できるようになると、企業にとってさまざまなメリットが期待できます。主に5つのメリットがあります。

  • ・個人では達成すら難しいことでも、他のメンバーの能力を活かすことで大きな成果を期待できる
  • ・得意分野が異なるメンバーが集まることで、課題に対して多様なアプローチができる
  • ・チームワーク向上によりメンバーのモチベーション向上につながる
  • ・メンバー間での信頼関係も構築でき、難しい状況でも協力し合える体制が整う
  • ・意見を交わすなかで、新しいアイデアが生まれやすくなる

個人では困難な目標を達成できる

チームワークの大きなメリットとして、個人では達成が困難な目標であっても、達成を目指せるようになるという点があります。それぞれの能力を補い合い、相乗効果によって大きな成果が期待できます。チームでプロジェクトに取り組めば、それぞれの得意分野を活かし、かつ苦手分野をフォローし合えるため。目標が達成しやすくなるでしょう。

課題への多様なアプローチが可能

得意分野や能力が異なるメンバーを集めれば、課題に対して多角的なアプローチが可能になり、解決しやすくなります。たとえば、緊急性のある課題に対して集められるチームのタスクフォースは、さまざまな部門から抜擢された異なる能力を持つメンバーで構成され、多様なアプローチによる早期解決を目指します。

個々のモチベーションが向上する

チームワークが向上すると、個々のモチベーションも上がりやすくなるでしょう。それぞれのメンバーが自分の能力を発揮し、チームの役に立っていると感じられれば達成感が得られます。企業への帰属意識や愛着が生まれ、エンゲージメントの向上や定着率アップにもつながります。

変化に対して柔軟になる

チームワークが強くなれば、メンバー間での信頼関係が築かれます。チーム内の信頼関係が構築されていれば、難しい状況に陥った場合でも協力して乗り越えられるでしょう。 問題解決に向けて話し合ったり、お互いに譲り合い協調したりする土壌ができているので、柔軟な対処ができます。

新たなアイデアにつながる

チームに集まるメンバーは考え方も異なるケースが多くあります。そのため、それぞれの意見を交わすなかで、新しいアイデアが生まれやすいのもメリットです。また、異なる視点で話し合えば、さらにアイデアが発展していきます。チームワークが高い組織では、個人では考えつかなかった企画の立案が可能です。

チームワーク不足のデメリット

チームワークが不足している組織は、以下の5つのデメリットが発生してしまう可能性があります。

  • ・情報伝達やコミュニケーション不足による業務効率や生産性の低下
  • ・モチベーションの低下により、業務が他人任せに
  • ・お互いに助け合う気持ちが薄れてしまい、メンバー間の衝突が増える可能性がある
  • ・プロジェクトの遅れやトラブルの発生時など、責任の押し付け合いになりやすい
  • ・業務がスムーズに進まなくなり、目標達成が難しくなる

パフォーマンスが低下する

チームワークが不足していると、チームのパフォーマンス低下につながります。情報伝達やコミュニケーションがうまくいかず、業務効率や生産性に影響が出るリスクが高まるでしょう。メンバーそれぞれの状況やプロジェクト全体の状況がわかりづらくなれば、プロジェクトの進行に支障をきたす恐れもあります。

モチベーションが低下する

チームワーク力が高いチームでは、メンバーのモチベーション向上が期待できるものの、不足するとモチベーションに悪影響が出てしまいます。コミュニケーション不足により働きにくさを感じてしまい、モチベーションが下がってしまうでしょう。

また、誰が何をしているのか見えていない状況では業務が他人任せになり、業務負担の偏りが生じる恐れがあります。その結果、意欲低下や不満につながるケースも少なくありません。

メンバー間の衝突が増える

チームワークが不足しているチーム内では、譲り合いや助け合いの気持ちが薄れてしまい、異なる意見が出た場合などに衝突しやすくなってしまいます。衝突によってチーム内の関係が悪化すると、さらなる衝突に発展する恐れがあるため、チーム編成から考え直す必要があります。企業にとっては非効率的で、生産性の低下につながる課題となるでしょう。

他責思考が増える

チームワークが不足している場合、メンバーが他責思考になってしまう可能性があります。業務の進捗遅れや予期せぬトラブルが発生した場合、責任の押し付け合いになりやすい点もチームワーク不足のデメリットです。他のメンバーに任せっきりになったり、連携がうまく取れていなかったりすると、トラブルの発生頻度も増えてしまうでしょう。

目標達成が難しくなる

チームワークが不足していると目標達成が難しくなります。前述したように、チームワークの不足は衝突や他責思考、モチベーションやパフォーマンスの低下につながるため、業務がスムーズに進みません。業務効率が悪くなれば、それだけ目標達成から遠ざかってしまいます。チームを編成する場合はチームワークは重要な課題です。

チームワークを高めるポイント

ここからは、自社内のチームワークを高めていく方法を5つのポイントに絞って解説します。

  • ・チームとしての目的や方針、個々のメンバーの役割を明確化
  • ・メンバーの責任の範囲をあらかじめ決めておき、1人ひとりが責任をもって業務を遂行
  • ・恐れや不安を感じずに自由にコミュニケーションをとれる心理的安全性を確保
  • ・年齢や性別、価値観の違いなどを大切にすること
  • ・チームリーダーは、メンバー全員とコミュニケーションをとり、進捗管理やサポートを行うこと

ビジョンの共有と役割の明確化

チームワークを強化するうえで欠かせないのが、ビジョンの共有と役割の明確化です。 チームワークにおけるビジョンとは、チームとして動く目的や理想とするチーム像、チームの方針などが挙げられます。それぞれの役割を明確にしておけば、自分がやるべき動きが具体的に理解でき、集中すべき業務に力を入れられます。

各メンバーの責任感

チームワークを高めるには、メンバーそれぞれが責任感を持つ必要があります。1人ひとりが異なる役割を担うなかで、責任をもって業務を遂行することでチームワークも生まれるでしょう。それぞれが自身の能力をしっかり発揮するためにも、責任の範囲をあらかじめ明確にしておくことも重要です。

心理的安全性の確保

チームワークをうまくつくり出すには、心理的安全性の確保もポイントです。心理的安全性とは、チーム内のメンバーがそれぞれに対して引け目なく、恐れや不安を感じずに自由にコミュニケーションがとれる状態を表します。チームワークに大事な連携や協力をする姿勢は、心理的安全性の確保が欠かせません。意見交換が活発にできるチームであれば、新たなアイデアも出てきやすいでしょう。

ダイバーシティの重視

チームワークの強化には、年齢や性別、価値観の違いなど、多様性を受け入れるダイバーシティの考えを大切にするのもポイントです。メンバーが属性や個性に関係なく能力を発揮できる環境なら、より成果も向上するでしょう。ダイバーシティを重視し、お互いを尊重し合えるチームになれば、新たな価値の創造につながります。

チームリーダーの統率力

チームワークを強化するには、統率力のあるチームリーダーの存在が重要です。さまざまな人材が集まるチームには、円滑なコミュニケーションのためにもリーダーとなる人物を立て、けん引していく必要があります。

チームリーダーは、メンバー全員とコミュニケーションをとり、進捗管理やサポートを中心に動きます。チームを1つにまとめられる統率力を持った人材の選出が必要です。

まとめ

チームの力を最大限発揮させるには、チームワークが必要不可欠です。チームワークの強化によって高い目標を達成できるようになったり、従業員のモチベーションがアップしたりするなど、さまざまなメリットがあります。 チームワークの強化には チームリーダーの存在が重要となりますが、多くの企業で適任者がいないケースも少なくありません。

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