• 更新日:2023/07/11

Webデザインとは、パソコンやスマートフォンなどのWeb上に表示されるサイトページをデザインすることです。これから学習したい人のなかには、独学でWebデザインの学習を進めたい人も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、独学でWebデザインを身につけたい人に向けて、独学の学習方法や用意すべきもの、メリット・デメリットなどわかりやすく解説します。ぜひ役立ててください。

このページを簡潔にまとめると・・・

  • 独学でもWebデザイナーになることは可能だが、フリーランスを目指すには、副業で実績を経験を積むなど段階を踏むことが一般的。
  • 独学でWebデザインを身につける場合、本や学習サイト、YouTubeで学ぶ方法などがある。
  • 独学で学ぶ場合、自分の時間を有効に使える、費用が安い、自分にあった学び方ができるというメリットがある。
  • デメリットは、先生がいないこと、モチベーションの維持が難しいこと。

独学でもWebデザイナーを目指せる

独学でもWebデザイナーになることは可能です。ただし、独学でWebデザインを学び、クライアントから案件を得て仕事につなげるまでには、Webデザインに必要な仕事内容やスキルを具体的に理解したうえで、学習を進める必要があります。

独学からフリーランスを目指すには、副業で実績を経験を積むといった段階を踏むことが一般的です。

Webデザインとは

Webデザインとは、パソコンやスマートフォンなどのWeb上に表示されるサイトページをデザインする仕事です。その業務内容は、Webサイト内のレイアウト変更や使用画像の作成など、多岐にわたります。

Web広告に使用される小さなバナーから、ホームページやメディアサイト、LP(ランディングページ)など、Web上に公開されるものをWebデザインでは制作します。

グラフィックデザインとの違い

Webデザインとグラフィックデザインの大きな違いは、情報を伝える「媒体」です。グラフィックデザインの媒体は、ポスターやパンフレットなどの「紙媒体」が主です。一方、Webデザインは、「Webサイト」が主な媒体です。

Webデザインやグラフィックデザインは、仕事としてそれぞれ独立して存在します。これらを両方できる場合は、大きな強みになるでしょう。

Webデザイナーの仕事内容

Webデザイナーの主な仕事内容は、クライアントから依頼されたWebサイトや広告用バナーのデザイン制作です。作業内容は幅広く、さまざまな知識とスキルが必要です。Webデザインだけでなく、ヒアリングや競合の調査、サイト設計、コーディングまで仕事内容に含まれる場合があります。

また、Webページ全体のレイアウト作成やページに使用する写真や画像の編集、動画の編集なども、適宜行います。フリーランスとしてWebデザイナーの仕事を得る場合は、あわせて営業活動も行います。

Webデザイナーの将来性

Webデザイナーの需要は、Webサービスの普及とともに、ますます高まると予測されています。その背景にあるのが、Webサイトの継続的な需要の高まりです。

経済産業省のレポートによると、2030年にはIT人材が最大79万人不足すると試算されています。Webデザイナーの働き方は幅広いため、需要は今後も続くでしょう。

Webデザインを独学で身につけるのに向いている人

コツコツ作業することが得意な人や自己管理ができる人、クライアントの意図をヒアリングできるコミュニケーション能力がある人は、Webデザインを独学で身につけるのに向いています。

一方で、スケジュールやモチベーションなどを自分でコントロールすることが苦手な人は、定期的にフィードバックを受けられる、スクールや通信講座の方が独学よりも向いています。

Webデザインを独学で身につけるために必要なもの

Webデザインを独学に身につけるためにはパソコンはもちろん、画像編集ソフトなどが必要です。以下で詳しく解説します。

パソコン

パソコンのスペックが低いと、動作が遅くなり、学習の効率が落ちます。できるだけスペックの高いパソコンの方が、ストレスなく学習を進められるでしょう。

Webデザインの学習で必要となる、パソコンのスペックの目安は以下のとおりです。

CPU Core i5以上
SSD 256GB以上
メモリ できれば16GB、少なくとも8GB
OSはMacとWindows、どちらでもかまいませんが、Macを使用される人の方が多いです。


マウス

Webデザインの業務は、細かな作業が必要になる場面が多いため、タッチパッドではなくマウスを使用します。マウスはコードレスタイプがおすすめです。ケーブルの長さや取り回りなどを気にせずに使用できます。

また、ケーブルを直接接続しなくていいため、パソコンの位置を気にせずデスク周りをすっきりさせられます。

画像編集ソフト

Webサイト制作に必要な画像を編集するためには、画像編集ソフトが必要です。画像編集ソフトの種類はさまざまです。基本的には現場で多く使用されているAdobe社のPhotoshopやIllustratorがあればいいでしょう。

Photoshopは画像の加工で、Illustratorはアイコン画像やイラスト制作で主に使用します。

ドメイン・レンタルサーバー

ドメインやレンタルサーバーは、実際にWebサイトを制作する際に必要になります。ドメインとは、Webサイトで表示されるURLです。制作するWebサイトを公開するための、住所のような役割があります。

レンタルサーバーとは、制作したWebサイトのデータをアップロードし、保管できる場所です。サーバーには、住居でいう土地のような役割があります。データをアップロードすることで、インターネット上にWebサイトの公開が可能です。

Webデザインを独学で身につける方法

Webデザインを独学で身につける本や学習サイト、YouTubeで独学する方法があります。以下で詳しく解説します。

本で独学する

1つ目は、本で独学する方法です。Webデザインに関する本は数多く出版されているため、自分のレベルに合った本を選べば、体系的な知識を身につけられます。本で学習を進める場合は、実際に書店で本を手に取って選ぶことが重要です。実際に中身を見て、本との相性を確かめてから購入しましょう。

学習サイト・YouTubeで独学する

2つ目は、学習サイトやYouTubeの動画を使って学習する方法です。学習サイトやYouTubeは、最新情報が得られます。また、いつでもどこでも気軽に学習できる手軽さもメリットです。YouTubeを活用する際には有益な動画を精査し、選ぶことが必要です。自分に合ったチャンネルを見つけて、ロールモデルにするといいでしょう。

Webデザインを独学で身につけるためのステップ

Webデザインを独学で身につけるには、段階的な学習が必要です。以下で4つのステップを解説します。

1.コーディングを理解する

まずWebサイトの制作で必要な基本の言語、HTMLとCSSを学習します。HTMLとは、Webサイトのコンテンツの構造を作るために使う言語です。また、CSSではWebページの文字の色や大きさ、背景、配置などを設定します。

HTMLやCSSに関する本は数多く存在しますが、本だけでなく、実際に手を動かしてコーディングしながら学習を進めた方が、身につきやすいでしょう。Webデザイナーになるためにコーディングは必須のスキルではありませんが、仕組みを理解することでより優れたWebデザイナーになることができます。

2.画像編集ソフトを勉強する

画像編集のスキルは、デザインとWebサイト制作、両方の場面で必要です。画像編集のツールは先述したとおり、PhotoshopとIllustratorを主に使用します。これらのツールをとおして、思うどおりの操作ができるよう、練習します。

PhotoshopとIllustratorはユーザーが多く、本やWeb上にある情報も豊富なため、比較的学習を進めやすいでしょう。

3.デザインの基本を勉強する

デザインは「センス」だけでなく、「知識」も必要です。デザインを初めて学ぶ人は、基本的なデザインルールをまずおさえましょう。特に配色や配置は、Webサイト全体を決める重要な要素です。Webサイトを閲覧する人にどのような印象や操作性を与えるか、理論的な理解が重要です。

4.Webサイトを制作する

コーディングや画像編集ソフト、デザインなど、今までの学びを活かしてWebサイトを制作します。また、先述したHTMLやCSSだけでなく、JavaScriptやWordPressなども必要に応じて学ぶことが大切です。Webサイトを制作できると、学んだ内容が実践的に身につきます。

Webデザイナーとして仕事を得るためには、自分のWebサイトを制作し、ポートフォリオとして公開するのも有効です。

Webデザインを独学で身につけるメリット

Webデザインを独学で身につけると、どのようなメリットがあるのでしょうか。以下で3つのメリットを解説します。

自分の時間を有効に使える

独学での学習は、場所や時間にとらわれることなく、好きな場所で好きな時間に学習を進められる点がメリットです。仕事や子育て、介護などの事情でまとまった学習時間がない人でも、スキマ時間に学習を進められます。

また、スクールに通学する場合と異なり、移動時間が要らないため、学習のためだけに貴重な時間を使うことが可能です。

費用をおさえて勉強できる

スクール通学の場合は通常、数十万円の費用がかかります。しかし独学なら、教材費がかかったとしても、スクール通学の場合と比較すると、低く費用をおさえられる点がメリットです。費用を安くおさえられれば、学習を続けられるか心配な人も、気軽に新しい学びを始められます。

自分にあった学び方ができる

独学はスクールと違って自由で柔軟性の高い学習ができるため、自分に合ったペースで学習できる点がメリットです。例えば作りたいサイトが具体的にある場合、そのサイトを作るために必要な事柄だけをピンポイントで学びます。スクールの決められたカリキュラムどおりに学ぶよりも、効率的に学習を進められるでしょう。

Webデザインを独学で身につけるデメリット

当然ながら、Webデザインの独学にはデメリットもあります。以下で2つのデメリットを解説します。

先生がいない

独学での学習は先生がいないため、疑問を解消しにくい点がデメリットです。独学の場合、基本的にわからない内容は本やインターネットなどを使って調べることになります。しかし、どうしても解決できない問題が生じるケースがあるかもしれません。

また、非効率な方法で学習を進めていたとしても、自分だけではその間違いに気づきにくい点にも注意が必要です。

モチベーション維持が難しい

独学はモチベーションの維持が最も重要です。独学では一緒に学ぶ仲間を作りにくいため、学習に行き詰まった際に悩みを共有できる人がおらず、挫折する人は少なくありません。

独学の人は、例えばSNSのつながりやコミュニティへの所属などをとおして、学習仲間を見つけられます。

Webデザインを独学で身につけるためのポイント

Webデザインを独学で身につけるには、どのようなポイントに着目すればいいのでしょうか。3つのポイントを以下で解説します。

目的・目標を明確にする

Webデザインを学ぶ目的・目標が曖昧だと、モチベーションが続かない原因になります。例えば「Webデザイナーとして就職・転職したい」という場合、実案件を想定したWebサイトのデザインスキルが必要です。

Webデザイナーとして何が求められているか把握し、自分が身につけるべきスキルを明確にすることが大切になります。

スケジュールを立てる

いつまでに何を身につけるか、学習スケジュールが曖昧だと、いつまでもダラダラ学習を進める状態になりかねません。自分にとって無理のない範囲で学習のやり方やペースを決め、具体的に自分のスケジュールに組み込むことは、学習のモチベーションを上げる効果もあります。

模写する

公開されているWebサイトのデザインの模写は、観察力や実践的なテクニック、デザインの感覚、思考力を身につけるうえで有用な学習方法です。優れたWebデザインは、ギャラリーサイトで一般に公開されています。それらのサイトを活用し、模写したいWebデザインを探してみましょう。

Webデザインを独学以外で身につける方法

Webデザインを独学以外で身につける代表的な方法は、「Webデザインスクール」と「通信講座」の2つです。各々の特徴を解説します。

Webデザインスクールで学ぶ

短時間でスキルを身につけたい人や、自分で学習スケジュールを管理するのが難しい場合は、Webデザインスクールで学ぶ選択肢も視野に入れてみるといいでしょう。

ただし、Webデザインスクールは、費用が高額になりがちな点がデメリットです。またWebデザインスクールに通うための、まとまった時間が必要になる場合もあります。

通信講座で学ぶ

通信講座での学習はスクールと比較すると、費用をおさえることが可能です。独学と同様、自分のペースで学習を進められるため、スキマ時間を有効活用できます。

ユーキャンなら、オンライン個人レッスンを受けられるため、疑問点があっても疑問をその場で解消できます。疑問を解消できずに、モチベーションが低下してしまわないか心配な人も、安心して学習を進められます。

まとめ

Webデザインは独学で習得可能です。しかし独学の場合、疑問点が生じたときに質問できず、モチベーションの維持が困難になる可能性があります。スキマ時間を有効活用しながら、本気でWebデザイナーを目指したい人は、通信講座を使った学習がおすすめです。

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カリキュラムは、Web制作入門コース(HTML/CSS)と、Webデザイン入門コース(Illustrator)、プログラミング入門コース(PHP)があります。Webデザインの基礎スキルを身に着けたい人はまずはWebデザイン入門コース(Illustrator)がよいでしょう。

生涯学習のユーキャン
この記事の監修者は生涯学習のユーキャン

1954年設立。資格・実用・趣味という3つのカテゴリで多岐に渡る約150講座を展開する通信教育のパイオニア。気軽に始められる学びの手段として、多くの受講生から高い評価を受け、毎年多数の合格者を輩出しています。
近年はウェブ学習支援ツールを拡充し、紙の教材だけでは実現できない受講生サポートが可能に。通信教育の新しい未来を切り拓いていきます。

よくある質問

PHPとは?

PHPとは、WebアプリケーションやWebサイト開発に使用されることの多いプログラミング言語です。シンプルさに重きを置いた、「スクリプト言語」に分類されます。HTMLに組み込むことで、Webページに「動き」を与えられます。

プログラミングの仕事の平均年収は?

プログラミングの仕事の年収は、プログラミングスキルや経験年数、専門性、企業規模などによって、大きく異なります。さらに、若くても高いスキルが認められれば高収入を得られる可能性がある仕事です。
厚生労働省の調査ではプログラマーの平均年収は、全国平均で523万円となっています。

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