• 更新日:2023/07/11

私達の体は、私達が食べた物だけで作られています。食べ物は生きていく上でとても重要であり、「食に関する教育=食育」もまた重要。子どもたちはもちろん、食育は大人にとっても知っておきたい知識です。そこでここでは、健康な体を作るための食事とは何か、食育とはどのようなものかをご紹介します。

このページを簡潔にまとめると・・・

  • 健康的な食生活は、「栄養的に健康」「味覚的に健康」「精神的に健康」など、さまざまな要素と知識がそろって成り立つ。
  • 現代社会の食育は、大半が家庭に任されており、食育に積極的な家とそうでない家とで知識の格差が広がる懸念がある。
  • 各家庭での食育環境の改善、国や自治体による教育機関などでの食育の実施が求められている。
  • 「食育実践プランナー」は、調理や食事・配膳のマナー、食材の選び方などを学び、食育に関する知識と実践力、指導力を証明する、食育を支える専門資格の一つ。

簡単そうで難しい?健康的な食生活

「健康的な食生活」という言葉を耳にする機会は多いでしょう。言葉にするのは簡単ですが、実際にどう改善すれば健康的な食生活を実現できるか、具体的に説明・実践することは意外と難しいものです。

まず、栄養面で健康的な食事は、タンパク質・糖質・脂質・ビタミン・ミネラルなどを十分に摂取できるようバランスがとれていることが理想です。そして味覚的に健康的な食事とは、おいしいと感じられること。また、家族や友達と楽しく食べることも、精神的に健康でいられる環境であるといえます。

このように、食生活の改善は知識がないとなかなか実践することができません。栄養面はもちろん、味や環境など、さまざまな要素と知識がそろって成り立っているのです。

家庭間で格差がある?家庭の食育環境

「食育」とは、私達に毎日欠かせない「食」に関する知識を身につけ、健全な食生活を送れる人間を育てること、と定義されています。では、健康的な食生活の知識は、どのように身につければ良いのでしょうか?

現代社会の食育は、大半が家庭に任されています。ただし、自治体が中心となって学校や保育所などでも、子どもたちの発育に応じた食育を行う地域は増えています。2005年には食育基本法も施行され、政府は国民運動を盛り上げて食育の普及と浸透を図ると目標に掲げました。

食育は全ての人が受けるべき、「生きるための教育」。特に子どもに対しては、幼いうちから食に対する正しい知識を与える必要があります。しかし、個々の家庭に任されている現状では、食育に積極的な家とそうでない家とで知識の格差が広がってしまうでしょう。
もし全ての子どもたちが食について正しい知識を身につけることができれば、生活習慣病の減少が期待できるかもしれません。「楽しさ」「おいしさ」を感じながら健康的な食生活を送るために、食育をより多くの人々に伝えることは非常に重要な課題なのです。そのためにも、各家庭での食育環境の全体的な改善と、国や自治体による教育機関などでの食育の実施が求められています。

食育を支える「食育実践プランナー」とは?

食育を支える専門資格の1つに、「食育実践プランナー」があります。食育実践プランナーとは一般社団法人日本味育協会認定の資格で、食育に関する知識と実践力、指導力を証明するものです。資格取得のために、子どもや高齢者が食事をとりやすくなる調理の工夫や、食事・配膳のマナー、旬の素材やおいしい食材の選び方などを学びます。
食生活の改善をはじめとした食育が重要視されている現在、食育を実践できる人材は非常に貴重です。自分の家庭ではもちろん、親子を対象とした食育教室や講演会の開催など、地域活動を通して活躍することができるでしょう。

次世代へ「健康的な食生活」を伝えよう!

食育自体は決して新しいものではなく、昔から各家庭で行われていました。自分達の田畑で米や野菜、果物を作る手伝いをし、料理を手伝い、家族みんなで1日3食ご飯を食べる。子どもたちはこのような「当たり前の生活」から食に関するさまざまな知識を学び、それによって日本の食文化が代々引き継がれてきました。

現代社会では昔ながらのスタイルでの食育が難しくなっていますが、食育実践プランナーの資格を取得して食育の指導ができるようになれば、次世代へ「食生活の改善方法」や「健康的な食生活」を伝えることができるようになるでしょう。

まとめ

食育は国も力を入れている事業の1つ。子どもたちを中心に、全ての人々が健やかな人生を送るためのお手伝いとして食育実践プランナーが注目されており、活躍できる場も増えています。健康的な食生活に興味がある方は、食育実践プランナーへの道をぜひご検討ください。

生涯学習のユーキャン
この記事の監修者は生涯学習のユーキャン

1954年設立。資格・実用・趣味という3つのカテゴリで多岐に渡る約150講座を展開する通信教育のパイオニア。気軽に始められる学びの手段として、多くの受講生から高い評価を受け、毎年多数の合格者を輩出しています。
近年はウェブ学習支援ツールを拡充し、紙の教材だけでは実現できない受講生サポートが可能に。通信教育の新しい未来を切り拓いていきます。

よくある質問

そもそも食育とは?

「食育」とは、私たちに毎日欠かせない「食」に関する知識を身につけ、健全な食生活を送れる人間を育てること、と定義されています。食育基本法という法律にもとづいて、厚生労働省と文部科学省、農林水産省のそれぞれが、食育を推進しています。

食育に関する資格を取得するメリットは?

資格取得の学習を通じて、食材の選び方や栄養に関する知識が身につき、食材の良さを活かして栄養バランスにも配慮した献立を作れるようになるなど、日々の食生活が豊かになります。
また、食育に関する資格があると、食に関連する職場や教育現場などへの就・転職に活かせます。

飽食とは?

飽食とは、食べ物に不足がなく、飽きるほどに食べられること、つまり、食べたいと思ったものを何でも手に入れられる状態を指します。好きなものを食べられることは良いことだと思いがちですが、飽食にも様々な問題点があり、飽食の時代だからこそ、食育が必要と言われています。

食育に関する資格って何があるの?

「食育実践プランナー」「食育インストラクター」「食育アドバイザー」「食育メニュープランナー」「食育スペシャリスト」「国際薬膳食育師」「食生活アドバイザー」など、食育に関する資格は多彩です。難易度や取得後の資格活用方法などを考慮して、自身に合った資格を選んでみてはいかがでしょうか。

講座との相性を確かめよう

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食育を「おいしく」学んでおうちで受験!

食育実践プランナーとは、ご家庭から教育現場、地域など幅広いシーンで、健全な食生活を“実践”することや、そのための知識やノウハウを、子どもからお年寄りまで幅広い方々に伝えていく食育のスペシャリストです。
食への関心、健康への関心が高まっている昨今。今後身に付けたい知識として「健康に配慮した料理の作り方」と答える方は多く、確かな食の知識で健康的な食生活を実践する食育実践プランナーは今後ますます求められる資格です。
ユーキャンの「食育実践プランナー講座」は、当講座の講師である宮川先生が代表を務める一般社団法人日本味育協会の認定資格です。子どもから大人まで役立つ食育の知識と実践力、指導力の証明となる資格です。当講座では食育という広い考え方を、5冊のテキストにギュッとまとめました。人が生まれながらに持つ「おいしい!」という味覚をキーワードに食育を学習します。サブテキスト「食育実践レシピ集100」「目利き便利帳」では、毎日のお買い物や食事作りでの実践もサポート。また、「食育実践アイデアブック」とDVDでは、家庭で食育を実践するための具体的なアイデアや、食育を地域などで広めるための方法も学べます。さらに当講座は添削課題が資格試験になるので、在宅受験が可能です。第1~5回の添削課題を提出し、第6回の添削課題(資格試験)の合格基準点をクリアすれば食育実践プランナー試験合格となります。忙しい方や育児中の方も、自宅で試験を受けられるので安心!