ITパスポート試験の難易度と合格率 | 受験に必要な知識・勉強時間まで解説
ITパスポート試験の難易度と合格率について詳しく解説します。試験概要や他の資格との違いについても解説しているので参考にしてください。
IT業界は年々成長し続けており、製品やサービスとしても社会に大きく関わっています。そんな中で、ITの基本的な知識を身につけたい、IT業界に詳しくなりたいと考えている人におすすめなのが、国家資格の「ITパスポート」です。
この記事では、ITパスポートとはどのような資格か、試験の概要や難易度などを紹介します。取得のメリットについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
ITパスポートとは、ITに関する基礎知識を問う国家試験です。インターネットが普及し始めて以来、IT業界は年々進化を続けています。IT業界に直接関わらなくても、ITの技術を使った商品やサービス、業務で必要となるシステムや仕事上とのやりとりなど、ビジネスや私生活にもITは大きく関係するようになりました。ITパスポートは、IT社会で働くうえで必要とされる「ITに関する基礎知識」を身につけているという証明になり、持っておいて損はない資格です。
ITパスポートを取得するメリットは大きく7つに分けられます。
ITパスポートは国家試験なので認知度も高く、企業からの信頼も厚いです。ITの基礎知識を持っている証明になるため、転職の際も有利になるでしょう。また、ITパスポートは一度取得してしまえば一生使える資格です。定期的な更新や講習を受け直す必要もなく、手間がかかりません。
ITパスポートを取得することで、ITの幅広い知識が身につくのもメリットです。ITとはどのようなものか、仕組みや基本的な知識などを学べるので、業務でのシステムやネットワークの扱い方・注意点について把握できます。現代のビジネスではIT技術を多く活用しており、使用するシステムの基礎知識は重要なポイントの一つです。
ITパスポート試験の出題範囲は、IT関連の知識に関してだけではありません。全体の半分ほど、会社経営や情報管理、マネジメントといったビジネスに関する問題も出題されます。そのため、ITやパソコン関連の資格でありながら、ビジネスの基礎的な知識も同時に学べます。
新卒採用のエントリーシートで、ITパスポートを取得しているかどうかの確認をしたり、社員教育・社内研修などにITパスポートを活用している企業もあります。企業がITパスポートでITやビジネスの基礎を学ぶよう推奨する理由は、社会人として身につけておきたい基本的な知識が詰まっているためです。
ビジネスにおいて、ITに触れる機会は多くあります。ITの基礎知識が不足していると、場合によっては法令違反の業務を行ってしまったり、知らず知らずのうちに情報漏洩をしてしまったりといったリスクを生じさせてしまう可能性があります。そうなれば会社に大損害を与えることになるため、各企業ではそうしたリスクを防ぐため、ITパスポートの取得を推奨しています。
ITパスポートは、基本情報処理技術者などの上位資格を取るための第一歩です。IT系の資格は、複数の種類があります。まずITパスポートを取得しておくことで、さらに上位の資格を目指すための足掛かりになり、将来のキャリアアップや自身の成長にも活かせます。
ITパスポート取得者に対し、単位認定制度や入試優遇制度を採用している学校も数多くあり、目指している学校によっては推薦入試なども有利に進められます。難易度もさほど高くない試験なので、しっかり計画を立てて試験対策を行えば、中高生であっても十分合格が狙えるでしょう。
大学や専門学校によっては、ITパスポートに合格したという証明があれば、学費の一部が免除される場合があります。申請の方法や要件は学校によって異なるため、公式サイトを見たり学校に直接電話して確認しましょう。なお、免除されるのはあくまで学費の一部であり、学費そのものが免除されるわけではないので注意が必要です。
専門性の高い業種への就職では、経験者の方が有利に進みがちです。しかし、ITパスポートなどの資格を保有していれば、基礎知識が身についているという証明にもなり、実務経験がない学生でも就職が有利に進むことがあります。どれだけ重要視されるかは企業により異なりますが、全くの未経験と比べても、基礎知識があることは大きな違いです。
ITパスポートの試験では、総合の評価点を満たすだけではなく、さらに分野別の評価点も満たす必要があります。総合評価は1000点満点中600点以上を合格基準とし、各分野では300点以上を獲得しなければなりません。総合評価が600点以上であっても、各分野のいずれかが300点未満の場合は合格できないため、まんべんなく勉強を進めることが重要です。
ITパスポートは年々受験者数が増加していますが、毎年50%前後の合格率で、数ある国家資格の中でも難易度はさほど高くありません。ただし、日頃から専門用語に触れているかどうかや予備知識の有無、勉強の進め方などにより、難易度には個人差が生じるでしょう。
ITパスポート試験の合格に必要な勉強時間は、180時間程度といわれています。1日2時間程度の勉強時間が確保できれば、約3カ月で合格が目指せます。しかし、これはIT知識が全くない人の場合であり、IT系の仕事をしている人や情報系の学校に通う人であれば、100~150時間程度で合格が目指せるでしょう。IT関連の知識が一切なく、仕事や家事の合間に勉強する場合、合格までやや時間がかかるかもしれません。
ITパスポートは、IT系の資格取得における第一歩です。先々IT業界でのキャリアアップを考えているのであれば、ぜひ取得しておきましょう。
難易度はさほど高くないといわれていますが、数カ月単位での勉強時間は必要になるため、効率よく学ぶためには通信講座を利用するといいでしょう。独学では解決しづらい問題も、通信講座で質問をしたりポイントを学んだりすることで解決に繋がります。また、予想問題や過去問で重点的に学ぶこともできます。
ITパスポートは、IT業界だけでなく現代ビジネスのすべての業界で活躍するために役立ちます。就職や入試で有利になる場合もありますし、キャリアアップやさらに上位の資格を目指す際にもITパスポートで得た知識が足掛かりとなるでしょう。
ユーキャンのITパスポート資格取得講座では、初心者目線のわかりやすいテキストを使い、4カ月で無理のない合格をサポートします。出題範囲に沿った予想問題の提供やスマートフォンでのWebテストなど、効率のいい勉強が可能です。ユーキャンのITパスポート講座で、確実な合格を目指しましょう。
1954年設立。資格・実用・趣味という3つのカテゴリで多岐に渡る約150講座を展開する通信教育のパイオニア。気軽に始められる学びの手段として、多くの受講生から高い評価を受け、毎年多数の合格者を輩出しています。
近年はウェブ学習支援ツールを拡充し、紙の教材だけでは実現できない受講生サポートが可能に。通信教育の新しい未来を切り拓いていきます。
ITパスポート試験の内容は「ストラテジ系(経営全般)」「マネジメント系(IT管理)」「テクノロジ系(IT技術)」3分野に分かれています。ストラテジ系は、企業経営に関連した知識が問われ、マネジメント系は、システム開発・プロジェクト管理・サービス管理に関する問題が多く出され、テクノロジ系は数学的基礎理論・PCの仕組み・アルゴリズムに関する問題が出題されます。
ITパスポートを勉強するうえでまず重要なのは、試験内容や合格基準など試験の仕組みを理解し、勉強の優先順位をつけることです。また、似たようなアルファベットの略語も多いため、しっかりと単語を覚えるために、インプットとアウトプットをバランスよく行うことも重要です。
独学でITパスポートに合格することは可能ですが、自己管理能力が必要となるため、よりスムーズに合格を目指すなら、通信講座の利用もオススメです。
ITパスポートとは、ITに関する基礎的知識を証明する、経済産業省認定の国家試験です。パソコンやインターネットを使うのが当たり前の時代。技術者だけではなく幅広い層に正しい知識が必要であることから、2009年4月に新設されました。Iパスとも呼ばれ、年齢、性別、職種を問わず人気資格です。