• 更新日:2024/11/29

中小企業診断士を取得するには、第1次試験に合格したうえで第2次試験にも合格する必要があります。この記事では、中小企業診断士の第2次試験について詳しく解説します。試験の内容から合格基準、第2次試験が難しいと言われている理由や対策方法などを紹介するため、中小企業診断士の取得を目指している人は、ぜひ参考にしてください。

中小企業診断士第2次試験の内容

中小企業診断士の試験は第1次試験と第2次試験に分かれています。第2次試験の内容は以下のとおりです。

  • 筆記試験と口述試験の2種類
  • 受験資格がある
  • 第2次試験の合格率は18%程度
  • 合格基準は総得点の60%以上かつ各科目40%以上

ここでは、第2次試験の詳しい内容について解説します。

第2次試験の概要

中小企業診断士の第2次試験は、筆記試験と口述試験という2つの試験が実施されます。筆記試験は12~200字程度の記述式となっており、以下の4科目が出題されます。

  • 事例Ⅰ
  • 事例Ⅱ
  • 事例Ⅲ
  • 事例Ⅳ

各科目100点満点で試験時間は、80分間ずつとなっています。口述試験は約10分間の面接形式で、筆記試験の内容をもとにした内容です。試験会場は 札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡で、受験手数料は17,800円です。


第2次試験の受験資格

中小企業診断士の第2次試験には受験資格があり、条件を満たさなければ受験できません。受験資格は以下のとおりです。

  • 第2次試験受験の年に第1次試験に合格している
  • 第2次試験受験の前年に第1次試験に合格している
  • 平成12年以前の中小企業診断士第1次試験の合格者
この3つの条件のうち1つを満たす必要があります。第1次試験合格の有効期限は2年と定められていますが、平成12年度以前の第1次試験合格者の場合、期限はありません。ただし、第1次試験の免除は1回限りとなっています。口述試験については、筆記試験合格者のみが受けられます。


第2次試験の難易度

中小企業診断士における第2次試験の合格率は18%程度となっています。一方、第1次試験の合格率は28~42%程度です。そのため、中小企業診断士全体の合格率としては4~8%前後となります。

このように、中小企業診断士の試験は合格率が低く、難易度の高い国家資格試験の1つとして知られています。

第2次試験の合格基準

合格基準は、筆記試験における総点数の 60% 以上でかつ 1科目でも 40% 未満のものがない者であって、口述試験における評定が 60% 以上のものです。


中小企業診断士第2次試験(筆記試験)

第2次試験の筆記試験は記述式です。企業の状況や課題について書かれた「与件文」を読んだうえで、12~200時程度で回答を記述します。筆記試験は4科目に分かれており、それぞれ5問程度出題されます。


中小企業診断士第2次試験(口述試験)

第2次試験の口述試験は面接試験で、筆記試験に出題された4つの事例について4問程度質問されます。口述試験の際には資料の確認はできません。そのため、事前に筆記試験の内容についてしっかりと把握しておきましょう。面接時間は約10分となっており、受験者1人に対して面接官2~3人で行われます。

中小企業診断士の第2次試験が難しい理由

中小企業診断士の第2次試験が難しい理由は以下のとおりです。

  • 試験時間が足りずに、全問解答できないケースがある
  • 明確な正解がなく、自身の点数がわかりにくい
  • 解答方法や問題文がわからないことが多い

中小企業診断士の第2次試験(筆記試験)は記述式であり、答えは1つではありません。また、相対評価で合格ラインが決まるため、対策が難しいと言われています。

時間が足りない

第2次試験が難しい理由の1つとして、解答時間が足りないということが挙げられます。筆記試験は、「与件文」をしっかりと読み解答しますが、じっくり考えすぎると時間が足りなくなります。短時間で答えを導き出して、適切に記入する力が求められます。

明確な正解がない

第2次試験は記述式であるため、数学などのように明確な正解がありません。採点基準や自身の点数がわからないため、試験に向けた勉強でつまずきやすくなっています。また、解答を導き出すまでの流れも重要視されます。

解答の方法がわからない

解答の方法がわからないという人もいます。前述したように答えは明確でなく、問題文を見ても何を問われているのか、どのように解答すればいいのか理解できない場合もあります。採点基準は複数あるため、どの視点から見て解答すべきかも悩みやすいポイントです。

中小企業診断士第2次試験の対策

中小企業診断士第2次試験の対策としては、以下が挙げられます。

  • 試験時間内で解き終える練習を繰り返し行う
  • 出題パターンに関わらず一定の点数が取れるような解答をする
  • 解答の型を作って、筋道を立てて考える

解答の型を作ったり、一定の点数が取れるような解答をしたりするなど、何度も問題を解いて試験時間内で終わらせる練習をすることが重要です。

時間不足への対策

事前に何度も問題を解いて、試験時間内で解き終える練習をしましょう。答えまで導くための手順をシンプル化し、何度も練習することで解答手順を習得できます。時間配分を間違えてしまうと最後の問題までたどり着けない可能性があるため、時間配分を意識します。また、部分点もあるため解答用紙を埋めることも意識しましょう。

解答の作り方がわからないことへの対策

事前に解答の型を作って、筋道を立てて考えましょう。自分の知識を過信せず、「与件文」に書かれている内容をもとにして筋道を立てていることがわかる解答を心がけます。自分の知識や意見を重視するのではなく、「与件文」の事実をもとに解答することも大切です。

まとめ

中小企業診断士の第2次試験は、筆記試験と口述試験に分かれています。第2次試験の合格率は18%程度と難易度の高い試験です。筆記試験や口述試験の内容を把握したうえで、しっかりと対策することが求められます。独学でも不可能ではないものの、より効率的に勉強するにも通信講座を活用するのもおすすめです。

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