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バリスタに資格は必要?関連する資格や取得するメリットを解説
- 更新日:2024/02/05
コーヒーが好きな人にとってバリスタは憧れの存在といえます。カフェなどのコーヒーを提供するお店を開業したいと考えている人にも、魅力的な資格です。この記事では、バリスタに関する資格についての基本情報や、資格の種類などについて解説します。バリスタに興味があり、資格の取得を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
そもそもバリスタとは?
コーヒーの専門家として有名なバリスタですが、実際はどのような職業なのか分かっていないという人も多いでしょう。バリスタを目指すなら、まずは以下の2点を知っておく必要があります。
- バリスタという職業の概要について
- バリスタの仕事内容について
ここからは、2点それぞれについて詳しく解説します。
バリスタとはどのような職業?
バリスタは日本でもよく耳にする職業ですが、元はイタリアで誕生した職業です。本来バリスタは、「bar(バール)の店員」という意味を持っており、特にエスプレッソをおいしく提供できる人を「バリスタ」と呼んでいます。
日本でもバリスタは、イタリアと同じくエスプレッソやカプチーノを提供する人を指します。しかし、場合によっては、コーヒーの専門知識やおいしく淹れる技術を持っている人、カフェを運営する人も含めた広い意味で使われるケースもあります。
バリスタの仕事内容は?
バリスタは基本的に、カフェ・レストランなどで飲み物を提案するのが仕事です。飲み物の中でも、特にコーヒーに関する専門的な知識やおいしく淹れる技術が求められます。
そのため、豆の種類による味の違いや焙煎・挽き方の技術、コーヒー専用機器の使い方など、コーヒーのおいしさを最大限引き出すための知識や技術の習得が欠かせません。また、コーヒーだけでなく、その他のドリンクの作り方や接客、店内環境の整備なども仕事の一環です。
バリスタのやりがいとは?
バリスタは、コーヒーを通じてお客様とコミュニケーションをとる仕事です。そのため、おいしくコーヒーを飲んでもらったり、コーヒーで喜んでもらったりすることにやりがいを感じ、接客や人の笑顔が見るのが好きな人に適しています。
また、コーヒーをおいしく提供するために日々練習を重ねるため、常にスキルアップを目指せる向上心のある人にも向いています。バリスタとしての知識や技術を発揮して、お客様に気に入ってもらえれば常連客ができ、さらにやりがいにつながるでしょう。
バリスタに資格は必要?
バリスタは、資格を持たなくてもなれる職業です。独学やカフェ・レストランなどで勉強し、知識や技術を身につければ、バリスタとして働けます。
ただし、バリスタに関する民間の資格は複数存在しています。独学よりも明確な目標を持って勉強できるので、まずは資格の取得を目指すというのもバリスタになる方法の1つです。
資格によっては、資格取得のための通信講座や通学があるので、効率的に知識や技術を習得できるでしょう。
バリスタに関連する資格
バリスタに関する民間資格は、たくさんあります。なかでも人気なのは以下の資格です。
- 一般社団法人日本バリスタ協会の「JBAバリスタライセンス」
- 一般社団法人日本スペシャルティコーヒー協会の「SCAJコーヒーマイスター」
- UCCコーヒーアカデミーの「UCCドリップマスター」
- 日本安全食料料理協会の「コーヒーソムリエ」
- 公益社団法人日本通信教育振興協会の「コーヒーコーディネーター」
- 全日本コーヒー検定委員会の「コーヒーインストラクター検定」
- 全日本コーヒー検定委員会の「コーヒーインストラクター検定」
- 全日本コーヒー商工組合連合会の「コーヒー鑑定士」
- 一般社団法人日本技能開発協会の「コーヒープロフェッショナル」
- 一般社団法人日本能力教育促進協会の「コーヒースペシャリスト」
- 日本能力開発推進協会の「カーサバリスタ」
ここからは、それぞれの資格について詳しく解説します。
1.JBAバリスタライセンス
JBAバリスタライセンスは、JBA(一般社団法人日本バリスタ協会)が認定するバリスタの資格です。JBAが認定するスクールでの受講を修了し、レベル1~3までの試験にそれぞれ合格すると取得できます。
JBA認定校での受講は、受講日の時点でバリスタとして働いているか(雇用形態は不問)、またはコーヒーに関連する企業でエスプレッソの抽出経験があるかどうかが条件です。また、最初のレベル1の試験には、JBA認定校でのカリキュラム修了後、1年未満までに挑戦が必要です。各試験では筆記と実技が実施され、レベル2・3ではテイスティングも実施されます。
資格取得に必要な費用は以下の通りです。
スクール受講費 | 受験費 | |
---|---|---|
レベル1 | 40,700円 | 18,700円 |
レベル2 | 55,000円 | 22,000円 |
レベル3 | 66,000円 | 27,500円 |
また、それぞれのレベルで、ライセンス登録費用が別途18,700円かかります。
2.SCAJコーヒーマイスター
コーヒーマイスターは、SCAJ(一般社団法人日本スペシャルティコーヒー協会)が認定するバリスタ関連の資格です。SCAJが開催している「コーヒーマイスター養成講座」を修了し、認定試験に合格すると取得できます。
コーヒーマイスターに合格すると、上級資格の「アドバンスド・コーヒーマイスター」が用意されているので、さらに深い知識と技術が得たいという人は挑戦するといいでしょう。
資格取得にかかる費用は、以下の通りです。
講座受講費+認定試験の受験料 | 39,000円 |
---|---|
更新手数料(3年ごと) | 10,000円 |
3.UCCドリップマスター
UCCドリップマスターは、UCCコーヒーアカデミーが認定するバリスタ関連の資格です。コーヒーを淹れる技術に特化した資格で、バリスタとしての腕を証明できます。
UCCドリップマスターを取得するには、ユーキャンの通信講座を受講し、課題を修了する必要があります。通信講座では、教材とともにペッパードリップ用の道具が届くので、自宅でコーヒーの淹れ方や食べ物との組み合わせ方などをしっかり学べます。
また、3回の講師によるの添削や、プロからのアドバイスが受けられるのも特徴です。ドリップマスターの他に「おうちdeカフェコース」もあり、趣味として勉強したい人にも適しています。
ユーキャンの通信講座のドリップマスターコースの受講費用は69,000円で、おうちdeカフェコースは39,000円です。
- 参考:ユーキャンのUCC匠の珈琲通信教育講座|選べる2つのコース(https://www.u-can.co.jp/course/data/in_html/1376/course/)
4.コーヒーソムリエ
コーヒーソムリエは、JSFCA(日本安全食料料理協会)が認定しているバリスタ関連の資格です。講座受講などはなく、認定試験で合格ラインを超えられれば取得できます。
主にコーヒーに関する基礎的な知識で構成されており、コーヒーの種類とその産地、おいしい豆の選別方法、コーヒーの淹れ方と味の関係性などの知識が身につきます。
受験資格は特にありません。費用は10,000円で、合格ラインは70%以上です。
5.コーヒーコーディネーター
コーヒーコーディネーターは、公益社団法人日本通信教育振興協会が認定するバリスタ関連の資格です。通信講座の受講によって知識やスキルを習得し、さらに課題をクリアすると取得できます。
通信講座では、テキストとDVDを使って、コーヒーに関する基礎的な知識から焙煎や抽出の方法、アレンジの方法などを学びます。課題は学科が4回、実習が4回となっており、全ての課題で合格が必要です。
講座受講および資格取得の費用は64,000円です。
6.コーヒーインストラクター検定
コーヒーインストラクター検定は、JCQA(全日本コーヒー検定委員会)が認定するバリスタ関連の資格です。3~1級までのランクがあり、さらに上級資格として「コーヒー鑑定士」があります。
3級は全日本コーヒー商工組合連合会に加盟または賛同する企業が開催する検定会に参加するだけで取得可能です。2級以上は、講習を受講し、検定試験に合格する必要があります。 資格取得の費用は以下の通りです。
受講費 | 検定の受験費 | |
---|---|---|
3級 | なし | 1,500円 |
2級 | 25,000円 | 5,000円 |
1級 | 40,000円 | 10,000円 |
また、2~1級では、認定登録料が別途5,000円かかります。
7.コーヒー鑑定士
コーヒー鑑定士は、AJCRA(全日本コーヒー商工組合連合会)が認定するバリスタ関連の資格で、前述したコーヒーインストラクター検定の上級資格です。極めて高度なコーヒーの知識や鑑定スキルを持っていると認められているという証拠になります。
受験資格は、JCQAのコーヒーインストラクター1級の取得者かつ、検定講習会の受講者です。
商品設計・生豆鑑定・品質管理の3教科で試験が実施され、合格すればそれぞれの教科ごとに「マスター」の称号が得られます。3つの教科すべてでマスターを取得すると、コーヒー鑑定士として認定されます。
かかる費用は以下の通りです。
講習会受講費 | 受験料 | 認定登録料 | |
---|---|---|---|
マスター | 50,000円/1教科 | 10,000円/1教科 | 5,000円/1教科 |
鑑定士 | - | - | 5,000円 |
8.コーヒープロフェッショナル
コーヒープロフェッショナルは、JSADA(一般社団法人日本技能開発協会)が認定するバリスタ関連の資格です。コーヒーに関する基礎的な知識はもちろん、コーヒーの歴史やドリップ・抽出の知識や技術が身につきます。
在宅受験が可能で、趣味でコーヒーを楽しみたい人からお店を持ちたいという人まで幅広く受けられます。講座と試験のセットで49,500円、試験のみでは11,000円で受験可能です。
また、効き豆セットとコーヒーミルがセットになったものもあり、初心者でも挑戦できます。
9.コーヒースペシャリスト
コーヒースペシャリストは、JAFA(一般社団法人日本能力教育促進協会)が認定するバリスタ関連の資格です。通信講座を受講し、試験に合格すると取得できます。
コーヒーの淹れ方や豆の焙煎方法などの基礎知識や、カフェなどの開業ノウハウが学べる資格です。スマートフォンやパソコンで勉強できるため、仕事をしながらでも合格が目指せます。
講座と試験の合計費用は38,500円です。
10.カーサバリスタ
カーサバリスタとは、JADP(日本能力開発推進協会)が認定するバリスタ関連の資格です。JADPが実施する技能審査に合格すると取得できます。認定教育機関で実施されている認定講座において、全てのカリキュラムを修了すると受験可能です。
認定講座では、コーヒーに関する専門的知識と技術力が身につきます。試験に合格するには、70%以上の正答率が求められます。
なお講座の受講料は67,400円、技能審査の受験料は5,600円です。
バリスタに関連する資格を取得するメリット
バリスタに関する資格を取得すると、以下のようなメリットがあります。
- バリスタとして働きやすくなる
- バリスタとしての信頼が得られる
それぞれについて詳しく解説します。
知識と技術を学べて就職に有利になる
バリスタとして満足してもらえるサービスを提供したり、エスプレッソマシンを使用して上手にエスプレッソを抽出したりするには、専門的な知識が欠かせません。資格を有していると知識や技術の証明になるため、バリスタとして働ける職場を探す際に有利になります。
お客様からの信頼が増す
バリスタは資格がなくてもなれる職業のため、信頼を得るためには確かな知識や技術が必要です。バリスタに関する資格を取得していれば、客観的にスキルを証明できます。
資格を保有していることは、第三者が定める基準を満たしている証となるため、お客様からの信頼が増し、来客数の増加が期待できます。独学のみで資格がないと、たとえ技術はあったとしても、世間的な信頼を得るには時間がかかるでしょう。
バリスタになる方法
本格的にバリスタを目指すには、以下の2つの方法があります。
- コーヒーに関わる仕事をしながら知識や技術を学ぶ
- バリスタ関連の資格を取得する
以下でそれぞれについて解説します。
店舗で働きながら独学で勉強する
コーヒー専門店やカフェなどで働きながら、独学でバリスタとしての勉強をする方法です。バリスタになるには、資格取得は必ずしも必要なものではありません。
実際の現場で働けば、現場で求められる知識や技術を直に学べるため、技術の成長は早いでしょう。ただし、バリスタにはコーヒーを淹れ以外にも、スペシャリストとして幅広い知識が求められるため、独学だとそのぶん時間がかかってしまいます。
資格を取得する
資格不要のバリスタでも、通信講座や受験によって取得できる資格が複数あります。資格を取得していれば、アピールポイントにもなるでしょう。
独学よりも幅広い知識や技術が身につくのもポイントです。自身が求める知識・技術に合致した資格の取得を目指して、信頼されるバリスタを目指しましょう。
まとめ
バリスタは、コーヒーが好きなら誰でも挑戦できる資格不要の職業です。しかし、独学で周りから認められる豊富な知識や高い技術力を得るのは容易ではありません。専門的な知識や技術の習得には、資格取得がおすすめです。
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- この記事の監修者は生涯学習のユーキャン
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1954年設立。資格・実用・趣味という3つのカテゴリで多岐に渡る約150講座を展開する通信教育のパイオニア。気軽に始められる学びの手段として、多くの受講生から高い評価を受け、毎年多数の合格者を輩出しています。
近年はウェブ学習支援ツールを拡充し、紙の教材だけでは実現できない受講生サポートが可能に。通信教育の新しい未来を切り拓いていきます。
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