来年1月からの「マイナンバー制度」開始で「社会保険労務士」の資格ニーズは81.2%が「増える」と回答。
専門家が考える2016年注目の資格とは?
「今年はやはりマイナンバー制度に関する社会保険分野の専門家資格である社労士が注目されたように思います。 それに関連してかどうかはわかりませんが、社労士試験は例年合格率が7〜8%程度であるところ、今年の試験は合格率2.6%と異例の超狭き門になりました。
2015年安保法案の可決、ドローン問題、2020年東京五輪エンブレムデザインをめぐる騒動など、経済面でも文化面でも様々な出来事がありました。 2016年はどんな年になるのでしょうか? 2016年に話題になりそうなことから考えて、これからの時代に役立ち、求められる資格とはーー 。2015年の1年を振り返りつつ、2016年のトレンド予想と資格取得に関する意識調査を実施。20〜40代男女996名から回答を得ました。
◆調査概要
調査対象:20代〜40代の男女 996名(男性498名、女性498名) 実施期間:2015年11月13日〜11月18日 実施方法:インターネット調査 対象地域:全国2015年に起きた出来事のうち印象に残ったものを聞いたところ、政治・経済面では1位が「マイナンバー通知スタート」(44.7%)、2位が「杭打ちデータ改ざん問題」(33.4%)、3位が「ISILによる邦人拘束事件」(32.9%)という結果に。
一方、文化・スポーツ・自然/科学技術関連では、1位「ドローン問題」(40.1%)、2位「又吉直樹さん『火花』芥川賞受賞」(38.4%)、3位「2020年東京五輪エンブレムデザイン盗作騒動」(37.9%)が選ばれる結果になりました。
国内では、2015年12月10日より、ドローンの夜間や住宅密集地での飛行を制限する「改正航空法」が施行されました。 諸外国においても、機体の登録制度や操縦の免許制度の導入が検討されるなど、2015年は、その安全性を巡って様々な議論が交わされた一年と言えますが、一般生活者はその必要性をどう感じているのでしょうか。
本調査対象者全員となる20〜40代男女996名に「あなたは、ドローンを操縦する資格として、免許は必要だと思いますか?」と尋ねたところ、「かなり必要だと思う」26.7%、「まあまあ必要だと思う」40.7%と、約3人に2人にあたる67.4%が「必要」と答えました。 その理由に「危険だから(20代女性)」「安全面・プライバシーの事もあるので、ちゃんと知識を身に付けるべきだと思う(40代女性)」など、その危険性を不安視する意見が挙げられた一方で、「ラジコンとの区別が曖昧で、ラジコンまで規制されたくない(40代男性)」「講習程度は必要かもしれないが免許まではいきすぎだと思う(20代男性)」など、規制の必要性を疑問視する意見も多く挙げられました。 未だ議論が分かれる「ドローン問題」は2016年以降も注目を集め、様々な議論が交わされることが予想されます。
2016年に予定されている出来事や話題になりそうなトピックのうち、気になるものを聞いてみました。 政治・経済面での気になるトピックを聞いたところ、62.7%の人が「『マイナンバー制度』開始」と回答し、来年話題になりそうなこととしても1位に選ばれました。次いで、「『18歳選挙権(改正公職選挙法)』施行」と「サークルKサンクス、ファミリーマートと経営統合」が同率2位(25.0%)、3位「『北海道新幹線』開業」(24.6%)、4位「『電気事業法』改正」(24.1%)、5位「『アメリカ大統領選』実施」(19.0%)という結果になりました。
文化・スポーツ・自然/科学技術関連のトピックでは、今年の盛り上がりを受けて続く「ラグビーブーム」と「リオデジャネイロオリンピック」が同率1位(27.2%)として選ばれ、続いて「任天堂初のスマホアプリ提供」(14.8%)、「新たな祝日『山の日』実施」(13.4%)などが選ばれました。
これまでに見てきた2015年振り返りと2016年予想を踏まえて、430個以上(2015年11月現在)
の資格・検定を取得している資格アドバイザーの鈴木秀明さんに2016年の注目資格について伺いました。
All About「資格」ガイド。東京大学理学部卒。東京大学公共政策大学院修了。
取得資格は行政書士、中小企業診断士、気象予報士、証券アナリスト、宅建、FP1級をはじめとして430個以上(2015年11月現在)。
「資格アドバイザー」「ライセンスアセッサー」として雑誌・ラジオ・テレビなどへのメディア出演実績はのべ100件 以上。
2016年に取っておくと武器になりそうな資格:1位
なんと3年連続で「ファイナンシャルプランナー(FP)」が1位に!
2016年に予定されている出来事を踏まえた上で、2016年に武器になりそうな資格を聞いてみたところ
1位は「ファイナンシャルプランナー(FP)」、2位「TOEIC(R)テスト」、3位「社会保険労務士」、4位「ケアマネージャー(介護支援専門員)」、5位「宅建」という結果になり、「ファイナンシャルプランナー」は3年連続で1位という結果になりました。
資格アドバイザー・鈴木秀明氏に、「ファイナンシャルプランナー(FP)」人気の理由・背景について聞きました。
『取ってみたい資格』について、世相を反映してか、FPやTOEIC(R)テスト、社労士といった資格のニーズが安定して高い傾向にあります。増税や年金制度改革など、近年『暮らしにまつわるお金』に関する法改正等が続いていることから、世間一般的にマネーに対する関心が高まってきていることが考えられます。
2016年に、実際に取ってみたい資格について聞いた質問でも、1位が「ファイナンシャルプランナー(FP)」という結果に。次いで2位に「TOEIC(R)テスト」がランクイン。そして「情報処理技術者試験」「食生活アドバイザー(R)」「簿記」が同数3位となりました。
家計の節約から独立・開業まで、幅広い領域で「お金」についてのエキスパートになれる資格。
就・転職やキャリアアップに活かせ、独立・開業も目指せるだけでなく、自身の資産運用・家計管理にも役立つため、 知識を活かして節約すれば、消費税アップなどによる支出増から家計を守る強い武器となるはずです。
約150カ国で実施されている、英語のコミュニケーション能力を評価する試験。
自己啓発や企業の福利厚生として使用されるケースも増えており、年々受験者数を伸ばしています。
高スコアなら、就職・転職に有利。
※記載されている会社名・製品名などは、該当する各社の商標または登録商標です。
今後も、税制や社会保険分野に関することだけでなく、情報管理や法務、セキュリティなど様々な領域で社会的な変化やニーズ、問題点が出てくるかと思います。
これを逆に新たなビジネスチャンスに転換できる可能性もあります。試験の難化傾向が続いていくのかはもちろん、今後の社労士の動向には大いに注目していきたいところです。」