2015年は「支出が増える」「より節約に励む」傾向に。
調査では、2015年に予定されている出来事を踏まえた上で、家計にどのような変化があると思うかも聞いてみました。
「支出」について聞いたところ「増える」と回答した人が49.8%と半数近く、また「節約」に関しても、「より節約に励む」と回答した人が58.4%と過半数に達し、消費税増税や各種値上げで支出がどうしても増えてしまう中、節約をして少しでも支出をおさえる人が多いという結果となりました。
「暮らし向き」についても、「悪くなる」と答えた人(40.9%)が、「良くなる」と答えた人(10.2%)の数をはるかに上回りました。
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2014年は経済予測の下方修正がなされることが多かった年ですが、実際の日常生活においてもやはり先行きが厳しい予測をしている方が大半です。
消費税率の引き上げ、円安、物価高など、今後の支出が増える要素は多いのに、所得のほうはなかなか増えない……。
無駄遣いをせず節約し、堅実に資産管理をしていこうという姿勢が垣間見えます。
2015年に取っておくと武器になりそうな資格:1位
「ファイナンシャルプランナー(FP)」
今後予定されている出来事を踏まえた上で、2015年に武器になりそうな資格を聞いてみたところ
1位は「ファイナンシャルプランナー(FP)」、2位「TOEIC(R)」、3位「ケアマネジャー」、4位「社会保険労務士」、5位「簿記」という結果に。
家計予測が厳しい中、将来に向けて適切なライフプランニング・資産設計ができ、節約の面でも大きな役割を担う「ファイナンシャルプランナー(FP)」が一番多く票を集めました。2位にランクインした「TOEIC(R)」も、英語スキルの証明という点で役に立つと言えそうです。
訪日外国人の増加により、今後英語が使う機会がますます増えるかもしれません。
また、超高齢社会の今、介護業界を支える「ケアマネジャー」も人気のようです。
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また、男女別で比較すると、男性は1位「ファイナンシャルプランナー(FP)」、2位「TOEIC(R)」、3位「簿記」という結果に、 一方で女性は1位「ファイナンシャルプランナー(FP)」、2位「ケアマネジャー」、3位「TOEIC(R)」という結果になっており、2位以降では異なった資格が票を集めていることが分かりました。
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2015年に実際に取ってみたい資格についても聞いたところ、こちらも1位は「ファイナンシャルプランナー(FP)」で、2位は「TOEIC(R)」、3位は「簿記」、4位「情報処理技術者試験」、5位「メンタルヘルス・マネジメント検定(R)」と続きました。
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また、こちらも男女別で比較したところ、男性では1位「ファイナンシャルプランナー(FP)」、2位「TOEIC(R)」、3位「情報処理技術者試験」、女性では1位「ファイナンシャルプランナー(FP)」、2位「TOEIC(R)」、3位「メンタルヘルス・マネジメント検定(R)」という結果になりました。
- 男女別のグラフを見る
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- 昨年に続き「強い」FP!
注目はメンタルヘルス・マネジメント
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2014年度の「武器になりそうな資格」、「取ってみたい資格」でも1位だったファイナンシャルプランナー(FP)。
昨年から続く「消費税増税」の話題に連動するように、FPへのニーズが強まっているようです。
10%の増税については先送りになったものの、暮らしに直接関わってくる話題が続く分、家計の節約や資産管理に役立つFPの人気はしばらく続きそうです。
昨年の調査結果はこちら
また「メンタルヘルス・マネジメント検定(R)」が新たにランクイン。
全体では8位、男女別では女性ランキングで3位にまで上がっています。
昨今の職場問題でストレス・メンタルヘルス対策が話題に挙がることが多く、現代社会において今後ますます重要視されてきそうです。
これまでに見てきた2014年振り返りと2015年予想を踏まえて、370個以上(2014年11月現在)の資格・検定を取得している資格アドバイザーの鈴木秀明さんに2015年の注目資格について伺いました。
鈴木 秀明さん
消費税増税、新幹線の開通と世界遺産・・・
専門家が考える、2014年・2015年のトレンドに見る注目資格とは?
最も注目度が高かった出来事はやはり消費税の増税。これを機に家計の見直しに取り組んだご家庭も多いのでは。税・保険・不動産など家計に直結するお金の知識について幅広く学べるFP技能検定はオススメ資格のひとつです。
また、青色LED関連での日本人3氏のノーベル物理学賞受賞も話題になりましたね。
2011年の震災を契機に電気工事士などの技術・エネルギー分野の資格への関心が高まってきており受験者数も増えているようですが、そうした動きが今後さらに加速するかもしれませんね。
2013年の富士山に続き、2014年には富岡製糸場が世界文化遺産に登録されたことも大きなニュースでした。旅行業界等では意外と評価が高いとされる世界遺産検定の受験者数も堅調な伸びを見せているようです。
2015年には北陸新幹線が富山・金沢まで開通しますが、世界遺産登録を目指す金沢の動きにも影響があるかもしれませんね。
富山・岐阜にまたがる世界遺産「白川郷・五箇山の合掌造り集落」へのアクセスもよくなりそうです。2020年の東京オリンピック開催も控えていますし、観光や語学といった分野の資格への注目度が今後さらに高まってくるのではないでしょうか。
鈴木秀明さんが選ぶおすすめ資格はこちら!
All About「資格」ガイド。東京大学理学部卒。東京大学公共政策大学院修了。
取得資格は行政書士、中小企業診断士、気象予報士、証券アナリスト、宅建、FP1級をはじめとして370個以上(2014年11月現在)。
「資格アドバイザー」「ライセンスアセッサー」として雑誌・ラジオ・テレビなどへのメディア出演実績はのべ100件以上。