2013年5月現在、政権発足後150日間が経過しても、連日さまざまなメディアで話題となっている安倍内閣の経済政策「アベノミクス」。5月に一次乱高下が見られたものの、依然として高水準を維持している日経平均株価や為替相場の円安傾向など、その効果は具体的な数値にも表れています。
このアベノミクスの経済効果を、経済の最前線に立っているとも言えるビジネスパーソンは実際どのように評価しているのでしょうか。また、彼らの日々の消費生活、仕事やキャリアアップに対する意欲はどのように変化しているのでしょうか。数値化されにくい、そんな彼らのマインドを調査するため、一都三県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)在住、20代~40代のビジネスパーソンを対象に「アベノミクス効果とビジネスパーソンのモチベーションに関する調査」を実施しました。
アベノミクス経済政策「3本の矢」の概要について説明いたします。
「アベノミクス」は長期間続いているデフレを脱却し名目経済成長率2%を実現するための、上記「3本の矢」を柱とした経済対策です。「アベノミクス」に対する評価は賛否両論ですが、政府が企業に要請している「賃金アップ」に応じる企業が増え続けているなど、実質的な影響も出始め、好意的に受け止めている意見が多数派という印象を受けます。
このアベノミクス経済政策「3本の矢」による成果目標について、「再生の10年」とし、以下の内容で設定されています。
- 自由で公正な競争、オープンな経済環境が確保され、グローバルに魅力ある経済社会
- 豊かで安全・安心な生活を実現できる経済社会
- 多様な担い手が参画し、活力と知恵を生み出す経済社会
- 長期的に持続可能な経済社会
- 中長期的に2%以上の労働生産性の向上、賃金の伸びが物価上昇率を上回る
- 名目GDP成長率3%程度、実質成長率2%程度、2010年代後半にはより高い成長
- 一人当たり名目国民総所得は中長期的に3%を上回る伸び
- 10年後には1人当たり名目国民総所得150万円以上増加
※参考リンク:内閣府/安倍内閣の経済財政政策
http://www5.cao.go.jp/keizai1/abenomics/abenomics.html
そもそも「アベノミクス」は、ビジネスパーソンにどの程度理解されているのでしょうか?
首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)に住む20代~40代のビジネスパーソンに質問してみたところ、全体の83.6%と高い比率で理解されていることがわかりました。ただ「理解」の内訳としては、「詳しく理解していた(7.9%)」、「詳しくはないが理解していた(34.7%)」、「なんとなく理解していた(41.0%)」となり、理解している人の半数近くが「なんとなく」の理解に留まっています。
今回のアンケート調査では、ビジネスパーソンに今一度「アベノミクス」の概要について確認してもらい、「アベノミクス」に対する率直な評価や、消費意欲・仕事やキャリアアップ意欲への影響など、さまざまな視点から質問し、その具体的な効果を可視化させています。
今回の調査でアベノミクスの経済政策は、多くのビジネスパーソンが理解し、景気の先行きに対して前向きな予想をしている一方、消費意欲への影響はまだ限定的であることがわかりました。その反面、仕事に対するモチベーション、キャリアアップ・スキルアップへのモチベーションといった、これまで数値化されてこなかった要素に対して、大きな効果を発揮していることがわかりました。
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