ユーキャン講師インタビュー#3Beforeコロナ・Withコロナの新入社員研修

2020年10月30日

Beforeコロナ・Withコロナの新入社員研修

例年、ビジネス文書や計数管理がランキング上位でしたが、本年度は新型コロナウイルスが影響し、基礎力を養成する講座にお申込みを多くいただいています。
コロナ以前の新入社員研修の傾向と比較し、今年はどのような傾向が見られるのか、講師にお話いただきました。

講師プロフィール

岩瀬 敦智講師

株式会社高島屋にてマネジメント業務を経て、経営コンサルタントに転身。若手人材の育成に注力する。中小企業診断士。経営管理修士(MBA)。法政大学経営大学院イノベー ション・マネジメント研究科(ビジネススクール)兼任講師(担当講座: 経営診断実習)。受講生と双方向で向き合うスタイルの研修が好評を博している。

岩瀬敦智講師

「Beforeコロナ・Withコロナの新入社員研修」

新入社員のつまずき方の違い

コロナ前までは、自分が”出来る”と思っていたことが、通用しなかったり、評価されないことで自信を失ってしまう新入社員が多かったと思います。しかしコロナ禍では、直接コミュニケーションをとる場が減っていますから、上司にわからないことを教えてもらう機会や、不安や悩みを伝えたり共有する場も自然と減少しています。そのため新入社員は自分の思っていることや、やっていることがあっているのかがわからないので、行動を起こすこと自体に消極的になり、自信を喪失してしまっているように思えます。

出来ていることは認めること

そんな不安を抱えた状態の新入社員に対して、“出来ていないこと”を正すという指導ではなく、まず“出来ていること”承認することが重要です。そうすることで、新入社員は自分の行動や考えが間違っていないと確認できますし、次のアクションをとりやすくなります。その上で“出来ないこと”との差分を明確にすることで、不足していることが何なのかを理解させるように努めています。

不安を解消するには…“自己発信”

不安の根源である“コミュニケーション不足”の解消には、自己発信をすることの重要性をお伝えしています。内定~配属までの間、対面のコミュニケーションが不足していますので、不安や悩みを上司に相談すること自体に億劫になっているケースが見受けられます。これが成長の機会を失っているように感じるので、研修では積極的に自己発信を行うように促しています。

研修中は気軽で小さな自己発信から

例えば研修でZoomを活用する際には、反応ボタン※1や投票機能※2で自己発信をしてもらうようにしています。クリック一つで簡単ですし、これも立派な自己発信です。チャット機能も、リアルな研修で大勢の前で意見するよりは気軽に発信が可能です。こうした自己発信のウォーミングアップをした後に、ブレイクアウトセッション※3を行うようにしています。そうすることで緊張感がほぐれて、能動的に発信できるようになるという訳です。
※1:感情表現するアイコンが自身の画面上に一定時間表示される機能 ※2:ミーティング中に参加者に対してアンケートを取ることが出来る機能 ※3:研修参加者をグループに分割し、個別のトークルームで意見交換などが出来る機能

企業理念を正確に伝える

コロナ禍では“自社の社風や理念が浸透していない”というお悩みを研修担当者様から伺うことが多いように感じます。研修では企業理念や文化の浸透は特に想いを込めて伝えるよう意識していますが、残念ながらオンラインでは画面越しにその熱量が伝わりづらいのが現状です。ですので研修担当者様から企業理念や文化・社風を詳しくお聞きし、私からお伝えさせていただくこともあります。研修担当者様の思いや情熱を、オンラインで新入社員に理解してもらえるよう、普段よりも更にロジカルに、視覚的にわかりやすく伝える工夫をしております。またリアルな研修では講師と新入社員の距離は平等ではありませんが、オンラインではどこにいようと同じ距離感で一人一人にきちんと伝えることが可能になったといえるのではないでしょうか。
新型コロナウイルス感染症拡大について、収束の兆しが見えない現状で、次年度以降もオンライン研修のお引き合いを多くいただいております。これまで集合型の研修を行っていた企業様は、集まることが出来ないことに対し、危惧されていらっしゃるケースが多いですが、オンライン研修ならではの良さをご実感いただき、一過性のお取組みではなく、シーンによって“オンライン”と“集合”を使い分けていただければと思います。

お気軽にお問合わせください

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