社労士試験の難易度は?他の資格と難易度を比較して徹底解説!
難易度の高い社労士試験。ほかの士業と比べてどの程度の難易度なのか比較を交えて解説します。
令和6年10月2日(水)に社会保険労務士試験の合格発表が行われました。
平成13年度試験以降は、合格基準及び正答(正解)が公表されるようになり、本年度も明らかにされています。この公表結果を踏まえながら、私たちユーキャン社労士講座指導部の見解を加えて以下に試験の総括を掲載し、来年度試験で合格を目指される方への情報提供とします。
ユーキャン社会保険労務士講座の講師による、本年度試験の「速報講評」を公開いたしました。また、9/13(金)を目途に解答・解説を公開予定です。
9/13(金)を目途に、ユーキャンでは、本ページにて独自の2024年度(令和6年度)試験の合格基準点/合格ライン予想を公開予定です。
2024年8月25日実施の2024年度(令和6年度)社会保険労務士試験の解答速報(模範解答例)を試験当日15:00頃から順次、公開予定です。
また、ご自身の解答を入力すると「模範解答」と突き合わせ、自動採点するサービスもご利用いただけます。
試験問題は、試験実施団体のWebサイトで公開されます。
上記のボタンより、<自動採点サービス>ページに移行し、あなたの答案内容をご入力ください。9月上旬頃、自動採点サービスをご利用いただいたみなさまの解答をもとに得点分布や平均点、正解率などを算出し、合格基準点予想を発表いたします。
【自動採点サービス受付期間】
8月25日(日)~9月5日(木)23:59入力分まで
ユーキャン社会保険労務士講座の講師による速報解説動画を試験当日18:30頃から(選択式及び択一式の動画を順次)公開予定です。
過去5年分の社労士試験の合格基準点は以下の通りです。
年度(回数) | 合格基準点 |
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令和5年度(第55回) | 総得点26点以上、かつ各科目3点以上 |
令和4年度(第54回) | 総得点27点以上、かつ各科目3点以上 |
令和3年度(第53回) | 総得点24点以上、かつ各科目3点(労務管理その他の労働に関する一般常識は1点、国民年金法は2点)以上 |
令和2年度(第52回) | 総得点25点以上、かつ各科目3点(労働に関する一般常識、社会保険に関する一般常識及び健康保険法は2点)以上 |
令和元年度(第51回) | 総得点26点以上、かつ各科目3点(社会保険に関する一般常識は2点)以上 |
「選択式」の合格基準点は年度によって大きく変動する可能性があります。令和4年度(第54回)の合格基準点は27点でしたが、翌年の令和5年度(第55回)は26点と1点低くなりました。
年度(回数) | 合格基準点 |
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令和5年度(第55回) | 45点以上、かつ各科目4点以上 |
令和4年度(第54回) | 44点以上、かつ各科目4点以上 |
令和3年度(第53回) | 45点以上、かつ各科目4点以上 |
令和2年度(第52回) | 44点以上、かつ各科目4点以上 |
令和元年度(第51回) | 43点以上、かつ各科目4点以上 |
ここ数年の「択一式」の合格基準点は、43点から45点の間で推移しています。
社労士試験の合格基準点は平成12年度以降、厚生労働省によって次のように定められています。
上記合格基準点については、年度ごとの試験問題に難易度の差が生じることから、試験の水準を一定に保つため、各年度において、総得点及び各科目の平均点及び得点分布等の試験結果を総合的に勘案して補正を行うものとされています。
具体的に、合格基準点は、(1)選択式・択一式の総得点については、原則として、前年度の平均点との差に応じて前年度の合格基準点を上げ下げする、(2)科目最低点については、各科目の合格基準点(選択式3点・択一式4点)以上の受験者の占める割合が5割に満たない場合のほか、一定の条件を満たすときに、合格基準点を引き下げ補正することとされています。
以上から、社労士試験の年度ごとの最終的な合格基準点は、試験結果に基づく得点状況が出てから決められ、合格者の発表と同時に公表されます。
常深 孝英(つねふか たかひで)
窪田 信一郎(くぼた しんいちろう)
中丸 知子(なかまる ともこ)
濱田 寿剛(はまだ のぶたか)
2024年度(令和6年度)社会保険労務士試験の合格発表は以下に予定されています。
合格者受験番号一覧が社会保険労務士試験オフィシャルサイトに掲出される予定です。また、合格者受験番号の官報公告が出され、合格証書も郵送されます(10月15日に発送)。
試験合格後、社労士になるには社労士名簿への登録が必要となりますが、登録にあたり、実務経験2年未満の場合は、全国社会保険労務士会連合会の事務指定講習を受ける必要があります。
講習は、通信指導(4ヶ月)と面接指導(4日間)の両方を受講する必要があり、受講料として、(税込)77,000円かかります(第43回事務指定講習【2024.2~】の場合)。通信指導では「労働基準法及び労働安全衛生法」や「雇用保険法」などについて、教材を用いて自分で学習し、それを提出して添削を受けることになります。
講習修了後もしくは事前に実務経験を満たしている場合、全国社会保険労務士会連合会の社労士名簿に登録します。登録の申請書は入会予定の都道府県の社労士会に送ります。書類審査が行われ、受理されれば自分の元に証票が送付されます。
登録には「社会保険労務士登録申請書」や「社会保険労務士試験合格証書の写し」、「顔写真1枚」など合計6点必要になりますので用意しておきましょう。登録には、登録免許税と手数料で合計60,000円かかり、さらに社労士会への入会金・年会費がかかります。
なお、事務指定講習及び社労士名簿への登録に関する最新情報は、下記の全国社会保険労務士会連合会の公式ホームページをご確認ください。
全国社会保険労務士会連合会:https://www.shakaihokenroumushi.jp/
社会保険労務士(社労士)は、労働問題や年金問題、社会保険のエキスパート。社労士試験には、受験資格があります。次の代表的な受験資格(学歴・実務経験・試験合格・過去受験)のいずれかを満たす必要があります。まずは「学歴」です。1)大学、短大、高専(高等専門学校)等を卒業した方、2)4年制大学で、62単位以上を修得した方又は一般教養科目36単位以上かつ専門教育科目等の単位を加えて合計48単位以上を修得した方、3)修業年限が2年以上、かつ、課程修了に必要とされる総授業時間数が1,700時間(62単位)以上の専修学校の専門課程を修了した方などと定められています。次に「実務経験」における主な要件は、「法人の役員または従業員(いずれも常勤)として、通算3年以上事務に従事した方」などです。また、「試験合格」「過去受験」における主な要件として、行政書士試験や厚生労働大臣が認める国家試験の合格者及び直近の過去3回のいずれかの社労士試験の受験票又は成績(結果)通知書を所持している方などにも受験資格が与えられます。